デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
雇用の不安が深刻化していますね。日本の場合は企業が雇用の受け皿になっているんですね。ですから企業の業績が悪化すると雇用不安につながりやすい、という側面があるので、政府の経済対策は「雇用対策」を一丁目一番地に取り組んでもらいたいと思うんです。

 
 
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内田嶺衣奈キャスター:
どのような対策が考えられますか

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
いま日本も雇用調整の助成金のような、休業手当の助成をしていますが、海外、特にヨーロッパに目を向けてみますと、もっと大胆に踏み込んだことも提案しているんです。
たとえば、ドイツは短時間労働給付金、これは実際に雇用を優先する代わりに、労働時間を短縮する。その分給料が減りますが、減った分は政府がまかなうというもの。フランスは一時帰休制度、休職分の所得は政府がまかなう、スウェーデンは景気低下によって人が余ってきた分の所得は政府が保証する、こういったかなり踏み込んだ対策を出しているんですね。

日本もこうしたことを視野に、もう一段の踏み込み方を検討すべきと思うんですね。

内田嶺衣奈キャスター:
新型コロナと戦うという状況はどの国も同じなので、海外のいい対策を取り入れてもらいたいです。そして、いつ解雇されるかわからない、給料がどのくらい保証されるのかわからない、という状況は経済面も、仕事への取り組み方そのものにも影響を及ぼすのではないかと心配です。

 
 

(「Live News α」3月20日放送分)