秋田県にかほ市では、特産のイチジクの収穫がピークを迎えているが、そのおいしさを広めようと加工品の開発にも力を入れている。しっとりとした、上品な甘さがおいしい新商品を取材した。
 
 秋田県にかほ市大竹地区にあるイチジク畑では、2021年も立派なイチジクが実った。日本国内で最北に位置する産地であることから「北限のいちじく」と呼ばれている。

 今シーズンの「北限のいちじく」の収穫は、9月14日から始まった。春先の強風や夏の猛暑などに見舞われ、生育が心配されたが農家の適切な管理により、2021年も上々の出来となった。
 
 収穫されたイチジクは、JAや地元の商店に出荷される。にかほ市大竹地区にある佐藤勘六商店には、朝から農家がカゴいっぱいに積まれたイチジクを持って訪れ、28日は計600キロが集まった。集荷されたイチジクは、主に加工場で甘露煮にされる。イチジク自体の風味が感じられるよう、味付けは砂糖と水あめのみを使って煮込んでいて、地域の名物になっている。

 このイチジクの甘露煮を使った、新商品が誕生した。10月発売予定の「いちじくバウムクーヘン」だ。バウムクーヘンを包むフィルムは、イチジクをモチーフにしたマスコットキャラクター「いちじくいちを」が描かれていて、見た目もかわいらしい。一見、シンプルなバウムクーヘンだが、生地はペースト状にしたイチジクの甘露煮が練りこまれていて、開発に1年かけた渾身の新商品だ。

 販売元の佐藤勘六商店の佐藤玲さんは「食べ飽きしない味になっているので、お茶と一緒に味わってほしい。これからは若い人、にかほ市外の人にもイチジクの栽培や販売などに携わっていけるような働きかけをしていきたい」と語った。

 イチジクのおいしさと可能性がぎゅっと詰まった「いちじくバウムクーヘン」は10月20日、にかほ市の「道の駅象潟『ねむの丘』」や秋田市の「秋田駅ビル『トピコ』」などで発売される予定。