歩道の中学生をひき逃げ 現場に残された車は前方部分大破

1月13日午後9時過ぎ、埼玉・入間市の歩道で、自転車に乗っていた男子中学生(13)が、後ろから来た車にひき逃げされ重傷を負った。男子中学生は一時意識不明の状態で救急搬送され、頭を怪我するなどの重傷を負ったが、その後一命は取りとめた。

現場に残されていた容疑者の車は前方部分が大きくへこみ、現場一帯は車のパーツが散乱していた。

現場に残された吉川容疑者の車

事故直後の音を聞いて現場に駆けつけた目撃者は、「現場に残された車の前方部分は大破していて、これは小さな事故ではないと思った。しかし車の運転席に運転手はいなかった」と話した。

警察は残された車のナンバーなどから所有者を割り出し、近所に住む会社員の吉川健二容疑者(62歳)を過失運転致傷などの疑いで逮捕した。

調べに対して吉川容疑者は「何かにぶつけたことは間違いないが、怪我をさせたとは気が付かなかった。」と容疑を一部否認し、また「飲酒運転をしていたので逃げた」とも供述した。

送検される吉川健二容疑者(埼玉・狭山署 1月15日)

約700メートルにわたり歩道を暴走か

事故直前、警察には「車が歩道上を走行している」と110番通報が相次いでいた。

警察が現場周辺の防犯カメラを解析したところ、吉川容疑者が運転する車は駅前の駐車場から出入り口ではない場所をすり抜け、そこから約700メートルにわたり歩道を暴走していた。目撃者によると吉川容疑者の運転する車は時速30キロ程度は出ていたという。

そして、自転車に乗っていた中学生をはねた後もそのまま歩道で暴走を続け、街路樹などに衝突したあと自走不能になった。しかし吉川容疑者は中学生を救護することなく乗っていた車を現場に残し、そのまま帰宅していた。

現場は車のパーツが散乱

警察官が自宅に向かうと…風呂に入っていた吉川容疑者

警察は事故発生時刻から十数分後には吉川容疑者の自宅を割り出していた。自宅へと向かうと吉川容疑者はなんと風呂に入っていたという。

この件に関して捜査幹部は「飲酒運転をしていた吉川容疑者が少しでもその事実をごまかすために風呂に入った可能性もある」と話している。

連行の一部始終を見ていた近所住民によると吉川容疑者はすぐに着替え、その後の警察とのやりとりには抵抗することなく自らの足でパトカーに乗っていたという。

飲酒運転事故を起こした吉川容疑者 その素顔は・・・

吉川容疑者を知る関係者によると、「吉川容疑者は人付き合いや口数も少なく、自宅と仕事場を往復する姿をよく見ていた。ただどこに行くにも今回事故を起こした車で出かけることが多かった。」と話している。

事故現場を目撃した人は「歩道にいてまさか飲酒運転の車が後ろからやって来るなんて想像しようがない。ここの歩道は事故のあった時間帯は人も多く歩いているので、今回事故の被害者が1人だったというのは奇跡だと思う・・・」と話している。

警察は吉川容疑者が事故前にどこで酒を飲み、どのくらい飲んでいたのかなど捜査を進めている。

【執筆:フジテレビ報道局社会部 埼玉県警担当 河村忠徳】

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