生保会社が提供する「婚活」が好評

少子化に歯止めがきかない。
厚生労働省が発表した2019年の人口動態統計によると、2019年に生まれた赤ちゃんの数は86万4000人と推計され、初めて90万人を割り込み過去最少を更新した。また、亡くなった人の数は137万6000人と戦後最多で、人口の自然減は51万2000人となり、過去最大の減少幅となる見込み。人口減少は、マーケットの縮小に加え、中長期的には人手不足にも拍車をかけるため、企業にとっても大きな課題となっている。

こうした少子高齢化の影響を受ける業界の一つである生命保険業界では、婚活支援に注力する動きがある。
第一生命保険では、全国の自治体やイベント会社などと協力し、婚活パーティーを開催している。
東京都内では2017年からこれまでに10回開催し、2378名が参加。合計249組のカップルが成立した。

参加者の声:(30代男性)
生命保険会社の第一生命が主催ということで安心感があり申し込んだ

参加者の声:(30代女性)
普段お話する機会のない方たちと接することが出来て良い機会となった

参加者の声:(20代女性)
他の会社の方と出会える良い機会だった

(提供;第一生命保険)
(提供;第一生命保険)

結婚というライフイベントは、将来のことをしっかりと考える最初の機会でもあり、保険に加入したり、資産運用を始める人も多い。
少子化対策の一環であると同時に、生命保険会社にとって婚活パーティーは、保険に入っていない20~30代の独身層を開拓する機会にもなっている。

第一生命保険 首都圏マーケット統括部 増野陽子マネジャー:
お客さまのライフステージに深く関わる生命保険会社にとって、人と人がつながる『出会いの場』の提供は重要な価値提供の一つだと考えている。『出会いの場』の提供が、出生率向上の流れにも繋がっていればうれしい

第一生命は、1月24日にも婚活イベントを都内で予定している。

明治安田生命保険も、地方自治体と締結している「地方創生に関する包括連携協定」に基づき、婚活パーティーを実施している。
スポンサーを務めるJリーグクラブの一部と連携し、サッカー観戦と婚活パーティーを一緒に楽しめるイベントも開催していて、サッカー観戦の盛り上がりも加わり、多くのカップルが誕生しているという。
この他、支社独自の取り組みとして、「アウトドア&サッカー婚活パーティー」、「街コン」、「若手異業種交流会」、「カップリングパーティー」など様々な形で婚活パーティーを開催している。

(提供:明治安田生命保険)

増やしたいのは需要生む「家庭」

また、めでたく成婚となった先のライフデザインも支援しようと、ソニー生命保険では、2017年3月、総合婚活サービスの「IBJ」と保険代理店「IBJライフデザインサポート」を設立した。
IBJの会員を対象に、理想のライフデザインについて話を進めながら適した保険を提案する形で、セミナー参加者は、2018年は391人だったのが、2019年は1121人と3倍近くに増加しているという。

少子化は、生命保険業界にとって長期的にはマーケットの縮小につながる。保険会社が積極的に家庭を増やすための取組みに注力するのは自然な流れだ。
国も子育てのしやすい環境づくりなどに注力しているが、加速する少子化の状況において、さらなる企業の積極的な取り組みが必要となりそうだ。

(フジテレビ報道局経済部 土門健太郎記者)