新型コロナウイルスによる肺炎の感染者は世界で2000人超え

1月26日、東京・台東区のドラッグストアでは中国人観光客が両手でマスクの箱を抱ていた。

中国の旧正月である春節の大型連休が1月24日にスタート、この時期は約72万人の中国人観光客が日本を訪れるという。しかし、中国人観光客の多くは、マスク姿だった。

世界で猛威を振るう新型コロナウイルスによる肺炎。この週末、オーストラリアや、フランスなどでも初の感染者が確認され、中国本土以外では13の国と地域に拡大。

中国本土の死者は56人となり、感染者は世界全体で2000人を超えている。こうした事態に中国の衛生当局は…

中国衛生当局:
この新型肺炎は潜伏期間にも伝染する可能性がある。これがサーズとの違いだ。

中国の衛生当局は潜伏期間を最大14日との見方を示し、「ウイルスの感染力はやや強まっている」としている。

そんな中、中国政府は感染拡大を防ぐため日本を含む海外への団体旅行や、飛行機とホテルをセットにしたパック旅行を1月27日から禁止に。しかし、日本では1月26日、愛知県で国内4人目の感染者を確認。感染者は22日に来日した武漢市の40代の男性で家族とともにバスツアーに参加していた。

日本では中国人がマスクを爆買い

また、東京・銀座では中国人観光客がマスクを爆買い。日本の薬局のポップには中国語で20パーセントオフと書いてある。1月26日、薬局では半日で段ボール20ケース、6万5000枚分のマスクが売れたという。

しかし、中にはこんな中国人観光客も…

中国人観光客:
今の時点では少なくとも東京は安全であると思う。中国と他の海外を比べると日本は安全。

各地では感染予防策も…

こうした中、人気観光地では感染防止の対策を行っている。

長野県にある国宝松本城では、券売窓口の近くに中国語と英語で看板を設置し、感染症の予防を呼び掛けている。さらに、階段の手すりを1日2回ほどアルコール消毒するという。

また、めざましテレビの調査によると、東京の秋葉原と銀座のお店で、新型肺炎について聞いたところ、手洗い・うがい、マスク着用などの対策をしていると答えたのは1月21日で30軒中、9軒だったが、1月26日は15軒に増えていた。

さらに、都内のホテルでは52軒中、半数の26軒がアルコール消毒液の設置などの対策を行っているという。

現地中国ではさらなる混乱

では、新型肺炎の患者がすでに2000人近くに達している中国本土ではどんな対策を呼び掛けているのか。中国の日本人医師は…

上海の日本人医師 上海東和クリニック藤田康介氏:
人混みにいかない。マスクをしっかりする。手をしっかり洗う。毎日、新聞などのメディアを通じて報道されております。

現地メディアによると、初期症状は発熱と咳に限らず、下痢や吐き気など消化器系の異常も出るという。

SNSには武漢市の病院とみられる場所に患者が押し寄せ、通路は足の踏み場もないほど埋め尽くされている様子が投稿されている。また、武漢市内には感染患者を1000人規模で収容するための病院建設が1月24日から始まり、10日で完成させ、2月3日から稼働させる方針。さらに武漢には日系企業が159社あり、数多くの日本人が駐在している。

出張のため、武漢市入りした日本人は…

武漢市に出張中の会社員:
ホテルの入り口には警備みたいな人が体温計を持って立ってるんですけど、ホテルを出入りする人は全員、体温を測らなきゃいけない。

今も同僚9人とホテルに缶詰め状態だという。

武漢市に出張中の会社員:
1月24日まではデリバリーが出来たんですけど、それも1月25日の夜見たら、出来なくなっていたんで、どうしようかなって感じです。周りのお店も、今閉まってるので。

持っている食料はインスタント麺が5つほどだったが、1月26日の夜は、ホテルが弁当を提供してくれたという。

安倍首相「希望者全員を帰国させることにした」

危機的状況が続く武漢の日本人に対し、政府は…

安倍首相:
中国政府との調整が整い次第、チャーター機などあらゆる手段を追及して希望者全員を帰国させることにした。

安倍首相自ら、帰国を希望する現地の日本人全員をチャーター機で速やかに出国させると明言。

武漢をはじめ、湖北省全体には約430人の日本人が滞在中だという。1月26日午後5時ごろ、武漢市内に住む日本人男性を取材すると…

現地に住む日本人男性:
2時間くらい前ですかね、武漢を含めた湖北省に住んでいる日本人に、大使館からメールが来まして配偶者、子供の数は国籍関係なくOKって書いてあったんで。

日本に帰るための申請画面には配偶者や子供については、中国籍の場合、身分証番号の記入を求めているが、国籍問わず、家族の同行申請もできるという。

また、出張で武漢入りし、足止めされていた日本人は…

武漢市に出張中の会社員:
みんなで集まって大使館のホームページから申請を出しました。ちょっと光が見えてきなっていう感じで、みんなほっとしていました。

取材した武漢に出張した日本人男性は「政府と会社が話をしてくれて申請はスムーズだった。ただ、いつ帰国できるのかという不安はある」と話している。

(「めざましテレビ」1月27日放送分より)