赤ちゃん産み落としアパート放置女 実家の屋根裏部屋にも・・・

埼玉・川越で今月2日、アパートから男の赤ちゃんの遺体が見つかった事件が、まさかの急展開を見せた。生後間もない自分の赤ちゃんを川越市の自宅アパートに遺棄した疑いで、すでに逮捕されていた斉藤真悠容疑者(26)が、22日、別の死体遺棄容疑で逮捕された

逮捕容疑は、なんと、斉藤容疑者は過去に、もう一人赤ちゃんを生んでいて、その赤ちゃんの遺体を実家の屋根裏部屋に遺棄したというものだ。

赤ちゃんの遺体が見つかった斉藤容疑者の自宅アパート(埼玉・川越市)。その後、実家からも遺体が。
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斉藤容疑者は「3年前に生んだ」と供述しているというが、ここで、つい事件記者として気にしてしまうのが、死体遺棄罪の時効である。

執念の捜査が「時効の壁」を越えた

死体遺棄罪の時効は3年。斉藤容疑者が赤ちゃんを産んだのが、2018年3月下旬とみられている。赤ちゃんが直後に死亡したとしても、3年半が経過している。これだと、時効が成立していて、立件はできない。しかし、どうやって埼玉県警は、死体遺棄容疑での逮捕に踏み切ったのか。

普通、時効が成り立たなくなるのは、容疑者が海外に逃亡した場合、共犯が逮捕されていない場合などが考えられるが、今回のケースには当てはまらない。

赤ちゃんの遺体を実家の屋根裏部屋に移した”時期”が捜査のポイントだった(9月3日 川越署)

死体遺棄罪のポイントは「遺棄が完了した時期」とされる。例えば、斉藤容疑者が、3年半前にある場所で赤ちゃんを産み落とし、同じ場所に遺体を隠していたとしたら、「産み落とした時期」と「遺棄が完了した時期」がイコールとなり、すでに時効は成立していることになる。

しかし、どこかの段階で、遺体を、ある場所から実家の屋根裏部屋に移していたとしたら・・・。そう、その実家に移したタイミングが「遺棄が完了した時期」とみなされる。今回、埼玉県警は、様々な裏付け捜査を重ねた結果、ある場所で産み落とされた赤ちゃんの遺体が、実家の屋根裏に移されたのは、この3年以内だったことを突き止めた。時効は成立していなかったのだ。

まさか実家の屋根裏部屋に 両親も驚いた

逮捕後の調べの中で、斉藤容疑者が「実家の屋根裏部屋に別の赤ちゃんの遺体がある」と供述したことが、新たな事件発覚の端緒になった。自供をもとに、今月7日、捜査班が春日部市の斉藤容疑者の実家を捜索したところ、屋根裏部屋から供述通り、性別不明の赤ちゃん1人の遺体が見つかった。翌日に司法解剖が行われたが、死因は不詳。

斉藤容疑者は「赤ちゃんは、生まれた直後、口を動かしていた」と供述している(9月3日 川越署)

実家には、両親などが暮らしていて、赤ちゃんの遺体が屋根裏部屋にあるとは夢にも思わなかったという。さぞや驚いたことだろう。急展開となった今回の再逮捕劇、しかし、まだ謎は残っている。前回も、今回も、赤ちゃんの死亡した経緯が判明していない。

調べに対して、斉藤容疑者は「赤ちゃんは、生まれた直後、口を動かしていた」などと供述しているという。警察は、赤ちゃん死亡の経緯についても引き続き追及する方針だ。無垢な赤ちゃんの魂のためにも、斉藤容疑者には、偽りなく子供たちの最期の姿を説明してほしい。それが、せめてもの母としての務めを果たすことになるのではないか。

(フジテレビ社会部・埼玉県警担当 金子聡太郎)