増え続ける感染者 新型ウイルスの恐ろしさとは

急速に広まる“新型コロナウイルス”。
1月27日、中国政府の国家衛生健康委員会は、中国本土での死者が81人になったと発表。さらに感染者も2744人となり、26日から800人ほど増えているという。

この事態に、27日の衆議院予算委員会で安倍首相は…

安倍首相:
1月24日に武漢市を含む湖北省全域の感染症危険情報レベルを3に引き上げ、渡航の中止を促すとともに、武漢市内の閉鎖が進んでいることから、中国政府との調整を加速させ、チャーター機などあらゆる手段で希望者全員を速やかに帰国させることといたしました。


さらに、28日に新型コロナウイルスを「指定感染症」に指定すると発表した。

・過去にはMERS(中東呼吸器症候群)や、SARS(重症急性呼吸器症候群)も指定された
・指定されると、指定医療機関への強制入院や就業制限、感染症患者がいた場所の消毒などの措置が可能となる


また、中国政府は26日、新たな情報を明かしている。

・中国政府は「新型コロナウイルスは潜伏期間中も感染する」と発表。
・潜伏期間は最短1日~最長14日


新型コロナウイルスは、症状が出る前の潜伏期間中でも感染するという。潜伏期間は最大14日で、感染に気付いていない人が自由に出歩き、感染を広げる危険性もある。

「直撃LIVEグッディ!」では、元厚労省国立感染症研究所研究員・白鴎大学 岡田晴恵特任教授が解説した。

大村正樹フィールドキャスター:
新型コロナウイルスの感染者数は、急上昇しています。こちらにグラフを用意しました。

<新型コロナウイルスのこれまでの感染者数>
・中国本土で12月31日に27人だった感染者数が、27日の発表で2744人に、12月31日0人だった死亡者数は、27日発表で81人となった
・北海道大学の研究チームは、武漢市内だけでも感染者数は推計5500人に上ると試算している

大村正樹フィールドキャスター:
今月25日には1300人だった感染者数が、26・27日で倍以上増えています。この感染の拡大と、北海道大学の研究チームが出した推計5500人という数字を岡田さんはどうご覧になりますか?

岡田晴恵氏:
感染者数は、検査で確定した人しかカウントできてないわけです。ですから、軽症者がその後ろにいっぱいいるんじゃないかと。それから10歳の男の子で感染しても症状を出さないという人もいた。そういう潜在的な感染者がいるんじゃないかというのが、この5500人に反映してくるんだと思います。それに人数が多くなければこんなに(感染者が)海外に出てこないですよね。本当にこれだけの患者だったら出ませんよ。ですから万単位の患者が後ろにいると思います。

安藤優子:
推定される数字より、さらに感染者の数が拡大する可能性もありそうですね。

感染拡大の恐れも…“スーパー・スプレッダー”とは?

大村正樹フィールドキャスター:
新型コロナウイルスの潜伏期間は最長14日。いま中国は春節の大型連休中で、日本には数十万人の中国人観光客が来ています。その中に潜伏期間の人がいるかもしれません。患者1人から広がる測定値というものがありますので、見てみましょう。

<新型コロナウイルスの感染力は?>
・現在発表されているデータでは、新型コロナウイルスは感染した患者1人から1.4~2.5人に感染すると見られている。
・1.4~4人に感染するインフルエンザよりも感染力は弱いと思えるが…中国政府は26日の会見で「ウイルスの感染力がやや強まっている。“歩く感染源”が封じ込めを難しくしている」と発表。


大村正樹フィールドキャスター:
新型コロナウイルスの感染力がやや強まっているということですから、この測定値も日々変化するものと考えていいかもしれません。26日の会見であった“歩く感染源”とは何なのか?

<専門家が指摘する感染拡大の可能性とは…>
・10人以上への感染拡大の感染源となった患者を“スーパー・スプレッダー”と呼ぶ
・2003年、SARSでは1人で160人の感染者を出した患者が存在したと報じられた


安藤優子:
スーパー・スプレッダーは、“歩く感染源”つまり、感染に気付かず出歩く人のことを言うんでしょうか?

岡田晴恵氏:
免疫が弱い人とか、そういう人は(自身の体で)ウイルスが排除できない。それでたくさんウイルスが増えてしまって、外にいっぱい出すという人もいます。スーパー・スプレッダーというのはどういう人がなるか明確に分かっていませんが、なった人を見ると免疫力が低下している人が多いようです。

大村正樹フィールドキャスター:
ある程度、症状が出ている人もスーパー・スプレッダーになる可能性はあるんですか?

岡田晴恵氏:
はい。もう一つは、軽症であった場合で動き回ることで感染を広げる人。また、病院などで何院も転院しながらどんどん移すという場合もあります。症状が軽く、風邪かなと思っている人がウイルスを出しながら歩き回ることも考えられます。新型コロナウイルスの困難なところは、症状がありきたりな風邪のような症状であること。そこから重症になるまでの潜伏期も長いです。そういう意味では、非常に対策は取りにくいと思います。

安藤優子:
SARSの時には取られなかったような大変厳しい措置も取られているということは、中国当局がそれくらい、今の事態を深刻に受け止めているということだと思います。

(「直撃LIVE グッディ!」1月27日放送分より)

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