外国人を対象にした観光ツアー開発へ

岩手・宮古市のあるグループが、外国人を対象にした観光ツアー商品を開発しようとしている。モニターツアーを取材した。

ツアーを企画したのは、宮古観光創生研究会。この研究会は、地域の観光資源を考えようと、2015年に発足した宮古市内の若手経営者のチームだ。

宮古観光創生研究会・花坂雄大代表:
人口がこれから減っていく中で、インバウンドの観光は、地方にとって伸びていく数少ない市場というか商売。自分たちの地域でも盛り上げていきたい

まず、チームは「人を呼び込める観光地」には何が必要かを専門家から学んだ。
そして、土台作りとして、2018年8月には、観光客が気軽に泊まれるゲストハウスをオープンさせた。

さらに2019年、本腰を入れているのが、インバウンド客の取り込みだ。

「モノ」から「体験」を求める観光にシフト

今回、メンバーが案内するのは、外国人向けのツアー商品を作ってきた旅行会社のプロ。ツアー商品として自分たちで売り出すために、外国人の視点からアドバイスをもらう。

宮古市内をまわるツアー。まずは、浄土ヶ浜をサッパ船でめぐるクルーズ。

アメリカ出身のサンドラ猪坂さん:
楽しかった。本当に美しい海岸線。この辺初めてで、印象に残った

一行が次に向かったのは、宮古市崎鍬ヶ崎・日出島漁港沖。

ホタテ養殖をしている平子昌彦さんから、三陸の漁場の魅力や出荷するまでの苦労話などを聞いた。ホタテの殻についた不要なものを削り取る作業も体験した。

そのあとは、浜ならではの豪快! ホタテの浜焼き。

カナダ出身のナイジェル・パクインさん:
おいしい

フィンランド出身のアンニ・ピュウッコさん:
ホタテは、ほかのところで見たこと、食べたことあるが、どうやって海から採るかは初めて。それは見たいと思った

インバウンド観光は、これまでの「爆買い」のような「モノ」を求める観光から、その土地でしかできない「体験」を求める観光にシフトしてきている。

平子昌彦さん:
日本人観光客が減っている中で、世界に発信することができればいい

ホタテの次は、魚市場の見学。

共和水産の鈴木良太専務:
全員で少ない水産資源の価値を上げようと頑張っている

案内するのは“イカ王子”こと共和水産の鈴木良太専務。
みんなで競り体験をした。

競り体験が終わったあと、今回の体験にどれくらい払えるか率直な感想を聞いた。

アメリカ出身のサンドラ猪坂さん:
何も試食もない。たぶん3000円、4000円...

男性:
イカの刺し身付いてたり、日本酒合わせてみましょうとか。宮古の酒などあれば、全然(値段)上げてもいい

世界はもちろん、日本国内のさまざまなところを旅行して知っているプロだからこその意見。

共和水産の鈴木良太専務:
実際にお金をもらうまでいってなくて、特に外国人相手というのは、いい意味で厳しい意見もいただけたので、いろいろ勉強させてもらった

最後に訪れたのは、田老地区。外国人の人たちにとっても、津波の歴史や復興についての話は、貴重な機会となったようだ。

旅を通し「インバウンド観光」の確かな手ごたえ

宮古の自然や食、津波の歴史、その魅力を伝えてきたメンバー。最後にアドバイスをもらった。

アメリカ出身のサンドラ猪坂さん:
2回目・3回目の外国人旅行客は、リアルな日本の場所へ行く。リアルな日本人に会いに。あなたたちは、とても潜在的な価値を持っている

今回の旅を通して、確かな手ごたえをつかんだ宮古観光創生研究会のメンバー。

宮古観光創生研究会・花坂雄大代表:
ことしが第一歩だと思っていて、これからこれを続けていきながら、2年、3年、4年、5年とたったとき、地域の産業の新しい価値の1つとして育てられたらいい

人口減少という課題の解決になるかもしれない「インバウンド観光」。大きな可能性を秘めている。

(岩手めんこいテレビ)

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