シリーズでお伝えしている「第32回高松宮殿下記念世界文化賞」、受賞者の横顔。

21日は、絵画部門の受賞が決まったブラジル出身の写真家、セバスチャン・サルガドさん(77)。

報道写真家で、飢餓や貧困、難民問題などをテーマに、世界各地を回り、人間社会の厳しさに迫ってきた。

1991年の湾岸戦争では、燃え盛る油田を撮影。

その後も、アフリカ・ルワンダの大虐殺や、旧ユーゴスラビアの内戦など、凄惨(せいさん)な状況を撮り続けたが、サルガドさんは活動を休止する。

セバスチャン・サルガドさん「あまりの暴力を目の当たりにして体調を崩し、写真撮影を諦めざるを得なくなりました」

故郷のブラジルに戻り、妻、レリアさんと森林を再生する取り組みを始めたサルガドさんは、よみがえる森を見て、自然を撮影したいという大きな衝動に駆られた。

セバスチャン・サルガドさん「自然が戻り、木が戻り、わたしの人生が戻りました。再び写真を撮りたいと思ったのです」

8年で32の国と地域を旅し、手つかずの自然や動物、原始的な生活を送る人々に密着。

そして、アマゾンの熱帯雨林の生態系と先住民の生活を、7年にわたり撮影した最新作「アマゾニア」を発表した。

現在、拠点とするフランス・パリで、その展覧会が行われている。