劣悪な環境で犬を繁殖させていた動物愛護法違反の疑いで今月、家宅捜索を受けた長野県松本市の販売業者の続報です。1000匹近くいた犬は、知り合いの業者を通じて埼玉県へ移されており、残り200匹についても、保健所の保護を断り、同様に埼玉県に移す意向を示しいることがわかりました。

問題の業者は2施設で約600匹の飼育を保健所に届け出ていましたが、実際には1000匹近くを飼育していました。元従業員から相談を受け、警察に情報提供をしていた獣医師は、麻酔なしで帝王切開が行われていたことや5段、6段と積まれたケージで飼育し、糞尿処理もずさんだったことなどを指摘、「災害級の動物虐待」と訴えています。

家宅捜索後、松本市保健所は業者が所有権を放棄した21匹を保護し、飼育数を段階的に減らす指導を始める方針でした。しかし業者は廃業の意向を示し、埼玉県の業者を通じて犬を移送、一部の犬は保護団体などに運び込まれています。

16日、臥雲義尚市長は会見で、施設には移送に耐えられない月齢の犬が200匹ほどいて、保健所が保護を申し出たものの、業者は残りも埼玉県に移すと主張していることを明らかにしました。

市長は「市に差し押さえる権限はない。埼玉県の担当部署と連絡を取り、適正な管理や飼育がなされるよう指導をお願いする」としています。

一方、保健所が保護した21匹については、13日までに県内外から譲受希望の電話等が168件あったということです。その後も増えており、保健所は譲渡方法が決まり次第、ホームページ等で周知することにしています。