佐賀・鳥栖市の住宅で高齢女性が殺害された事件。佐賀県警が事件を公表したのは発生から4日後の9月14日だった。

周辺住民への注意喚起はなく、その間 容疑者の男は逃走していた。

“太宰府事件”の教訓生かされず

殺人の疑いで逮捕された長崎大学薬学部4年、山口鴻志容疑者(25)。

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9月10日、佐賀・鳥栖市の住宅の敷地内で大塚千種さん(79)が殺害された事件で、山口容疑者は大塚さんの頭部などを鈍器で複数回殴り、殺害した疑いが持たれている。

その後の取材で、佐賀県警は大塚さんの死亡を変死事案として認知しながら一切公表せず、発生から4日後の9月14日、山口容疑者が逮捕されてから事件を公表したことがわかった。

すぐに公表しなかった理由について佐賀県警は、こう説明している。

佐賀県警(取材メモより):
目撃者がいなかったほか、刺し傷や凶器が周囲になく、殺人と断定できなかった

佐賀県警(取材メモより):
遺族のプライバシーに配慮した

また司法解剖についても、依頼した大学が土日で対応できなかったとして、事件が発生して3日たった13日に行われている。

さらに大塚さんが襲われたとき、周辺の住民は「ギャー」という叫び声を聞いている。

そして14日、山口容疑者が「自首」をして逮捕された。

女性を鈍器で殴り殺したとされる危険人物が逃走を続けるなか、周辺住民に対して注意喚起しなかった佐賀県警。

これまでの教訓は生かされなかったのか?

太宰府事件・脅迫音声(2019年9月) 山本美幸被告(2021年3月判決):
あなたたちのおかげでめっちゃ借金が増えてさ、めっちゃ生活潰されているんですけど

2019年10月、太宰府市で佐賀・基山町の主婦、高畑瑠美さん(当時36)が山本美幸被告(42)らによって凄惨な暴行を受けて死亡した事件。

佐賀県警は事件前、高畑さんの遺族から「山本被告と引き離したい」など10数回に渡って相談を受けながらも、一切 捜査に乗り出さなかったことが問題となっている。

県民からは、今回の対応を疑問視する声も出ている。

住民:
4日間は、何だったんですかね

住民:
犯人が野放しになっている期間が4日くらいあったと。その間に何か起きた時に、どう対処できたか。捜査そのものがぬるい

「県警の対応は相当重症」

佐賀県警の対応について、ジャーナリストの大谷昭宏氏は。

ジャーナリスト・大谷昭宏氏:
ハンマーで殴られて血を流している遺体を見て、自他殺両方わからなかったというなら、県警の捜査能力ゼロですよ。これは素人が見てもわかる。解剖するまでわからなかった、だったら検視官いらないですよ

ジャーナリスト・大谷昭宏氏:
言い訳だとすれば警察の都合であって、付近の住民の命なんてどうなっても構わないととられて仕方ない。佐賀県警の県民本位、市民本位の感覚が大きく欠如している。この県警の対応は、相当重症だな

犯行の前日、長崎市内の山口容疑者の自宅アパートでボヤ騒ぎも起きていて、警察は放火の疑いで捜査を進めるともに、大塚さん殺害の動機を詳しく調べている。

(テレビ西日本)