国内で“三次感染”疑いも…これまでの経緯は

日本でも感染者が確認されている新型コロナウイルス。
1月31日には、千葉に住む外国籍の20代の女性バスガイドの感染が確認された。女性は、1月28日に感染が発表された60代の男性バス運転手と同じツアーに乗務していたのだが…

・奈良に住む日本人男性運転手(60代)は1月8日~11日、12日~16日に武漢からのツアー客を乗せたバスを運転していた
・12日からのツアーに同乗した大阪に住む女性バスガイド(外国籍40代)の感染が確認されたが、ツアー客か運転手、どちらから感染したかは不明(※二次感染か三次感染かは分からない)
・新たに発表された千葉に住むバスガイド女性(外国籍・20代)は、1月18日~22日に大連からのツアー客を乗せたバスに奈良の日本人運転手と同乗しており、そこで感染したと見られている→三次感染の疑いが持たれている。

武漢に直接関係のない感染が確認されたのは、国内で初となる。

今後、日本国内で感染が大きく拡大する可能性はあるのだろうか?
「直撃LIVEグッディ!」では、感染症学に詳しい、東京歯科大学市川総合病院の寺嶋毅教授が解説した。

安藤優子:
三次感染というのは、ステージ的にかなり重要な節目になると思うんですが、どうご覧になりますか。

寺嶋毅氏:
ネズミ算のような形で増えていく可能性もあり、大きな問題もあります。ただ一方で、我が国においては、今の時点ではきちんと足跡を追えています。誰から誰に感染したということや、それぞれの濃厚接触者や立ち寄ったところを把握できている段階です。

安藤優子:
まだ追跡できていますが、いつかできなくなる時も来るわけですよね?

寺嶋毅氏:
その時にこそ、大きくフェーズが代わるということだと思います。

水際対策は万全か? 今後の見通しは…

大村正樹フィールドキャスター:
17年前のSARSの時は、2002年11月に感染が確認され、3~4カ月後の2003年3月に一気に感染者が増えました。この時に「スーパースプレッダー」が出現したと言われて、ニュースになりました。

伊藤洋一(エコノミスト):
中国で死者を調べてみると、現状はほとんどが武漢周辺ですよね。つまり、一次感染者が亡くなっている可能性が高いということですよね。SARSのチャートを見ると、大体6カ月ほどで終息していますよね。なぜ、終息するんでしょうか?三次感染や四次感染と進む方がウイルスの能力は落ちるんでしょうか?

寺嶋毅氏:
SARSの場合は最初1週間くらいは軽症で、その時期は感染力もあまり強くありませんでした。後半に入ると重症になり、著しく感染力が高くなった。でもその時にきちんと封じ込めれば、市中ではあまり流行することはなかったと思います。今回は軽症のうちから感染しています。中にはしっかり診断もされずに中国の街中で活動している人がいるということで、これだけ爆発的に増えたと考えられます。

安藤優子:
それが中国においてSARSの感染者数と死亡者数を上回っていることの原因だろうということですね。斎藤さんは、先生に一番聞きたいことありますか?

トレンディエンジェル斎藤:
僕自身が本当に大丈夫なのかなって、気になってしまいますね。誰も分からないじゃないですか。いろいろな人としゃべっていますし…こればっかりはもう、どうしようもないですよね?

寺嶋毅氏:
大丈夫だと思いますよ。今はコントロールの範囲内というか、きちんとフォローしていますから。街中にいる多くの人の中で、今回の新型コロナウイルスを持っている人がいる可能性は、現時点の日本においては極めて低いと思います。

伊藤洋一(エコノミスト):
僕、海外に友達がいるんですけど、中国に次いで感染者が多いのは日本なんです。それで一部では「日本(の対策)が緩くて増えているんじゃないか」と言われていて、海外に住んでいる日本人が、肩身の狭い思いをしているそうなんです。先生は今の日本の態勢は十分だと思われますか。

寺嶋毅氏:
まず、中国から日本に来る観光客が圧倒的に多いですから。日本で20人と言っても、最初のほとんどの人は武漢で感染して、たまたま日本にいる時に発症したわけで、それは日本のレベルがどうこうという話ではないと思います。

安藤優子:
あとは、今の水際対策は十分だと思われますか?例えば、「湖北省にいた履歴のある外国人の観光客に関して入国を拒否する」とありますが、本当にそれで十分かどうか…。

寺嶋氏:
確かに湖北省に限らず、中国全土に広がっている気はします。ただ、これはその他の経済的な要素などもありますから、今の段階では湖北省だけでということだと思います。今後どう変わっていくかは分かりませんが…

安藤優子:
私は「あの時もっと厳しい措置を取っていれば…」という事態になることだけは避けてほしいんです。1人の命でも失われた時に、悔やんでも悔やみきれないと思うんですよ。1人でも亡くなる方が出ないようにするために、どうするべきか。これから感染拡大を防ぐために、どうするべきか。本当に、今が重要な一つの節目という気がします。

(「直撃LIVE グッディ!」2月3日放送分より)