遺族「自分自身の過失と思うと言ってほしかった」

2019年4月、東京・池袋で暴走する車にはねられ、松永真菜さんと娘の莉子ちゃんが死亡するなど、11人が死傷した池袋暴走事故。

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9月2日に禁錮5年の判決を受けた飯塚幸三被告(90)は16日の控訴期限までに控訴せず、実刑が確定した。

これを受け、17日午後5時半から妻と娘を亡くした松永拓也さん(35)ら遺族が会見に臨んだ。

松永拓也さん(35):
長かった裁判がようやく終わって安堵の気持ちと、正直、複雑な心境です。私はずっと「自分自身の過失だと思う」と、その一言を言ってほしかったです。そのたった一言だけで私たち遺族がどれほど救いになったか、それが聞けなかったのが非常に残念です。

2021年6月、被害者参加制度を利用し、飯塚被告に直接質問した松永さん。裁判後の会見では…

松永拓也さん(当時34):
私は加害者を心から軽蔑します。いつもは冷静であろうと心がけていますが、もう今日は言います。私は彼に刑務所に入ってほしい。ここまで私たちの心を踏みにじり…

「交通事故をひとつでも減らすことができたと…」

9月15日に飯塚被告と面会したNPO理事長によると、飯塚被告は「遺族に対して申し訳ない、収監を受け入れ罪を償いたい」と話し、高齢や健康状態を理由とした刑の執行停止についても、申し立てをしない意向を示しているという。

収監は来週以降となる見通しになっている。今日の会見で松永さんは…

松永拓也さん(35):
記者会見はたくさんしてきましたけれども、これが最後になると思います。最後に、真菜と莉子への思いを述べさせていただきたいと思います。2人に出会えて本当に幸せでした。たくさんの愛を教えてもらって、たくさんの愛をくれました。心から愛していると伝えたいです。交通事故をひとつでも減らすことができたよと、自分が命尽きる時に言えるように生きていきたいです。裁判が終わった今、やっと争いではなく、2人の愛してくれた私らしく生きていけるなと、これからは2人の愛してくれた僕に戻って生きていきたいなと思っています。

イット!のスタジオではコメンテーターで明治大学の齋藤孝教授に話を聞いた。

加藤綾子キャスター:
被告の刑が確定しても真菜さんと莉子ちゃんが帰ってくることはないので、松永さんのつらさは変わらないかもしれません。「過失を認めてほしかった」とおっしゃっていましたけれども、被告は今後2人の命にしっかりと向き合ってほしいですね?

明治大学・齋藤孝教授:
「過失だと思う」と言ってほしかったですね。松永さんの活動というのは記者会見を含めてすごくいい影響があったと思うんですね。高齢ドライバー問題について、みんなが免許を返納しようかどうかという考えになったと思うんですが、そういう意味では本当に活動されたと思いますね

加藤綾子キャスター:
今後ひとつでも事故を減らすために取り組んでいきたいと松永さんはおっしゃっていました。ようやく争ったりすることのない2人が愛してくれた自分らしい生き方に戻る、ひとつのきっかけになったのではないかなと思います

(「イット!」9月17日放送分より)