大量の「いいね」が貰える爽快アプリが登場

日常の出来事の投稿や趣味の交流など、多くの人が活用しているSNS。
中には、何気なく撮った写真や思いつきで作ったモノが思わぬ関心を集め、一日にして“大拡散”…という経験をしたことのある人もいるだろう。

編集部ではそんな“バズ”体験をした方にお話を聞く取材もしてきたが、反対に「これは面白いはず!」と思った投稿がそれほど“伸びなかった”など、なかなか狙い通りにいかないのも事実。
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一度は体験してみたい“バズ”現象だが、そんな願望を叶えてくれるアプリ「Ponitter(ポニッター)」がiOS・Android向けに登場した。

『勇者のパラドックス 』を代表作に持つ、ゲーム作家であるPonixのぽに(@PonixNews)さんが作ったこのアプリ。
Twitterを模したデザインになっており、アプリを立ち上げるとまず、フォロー・フォロワー数がともに0という、作ったばかりのアカウントのようなページが開く。

「承認欲求を解消し、全てを肯定してくれる」とのことだが、試しに「仕事頑張るぞー!」という、何の変哲もない投稿をしてみると…

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どこから投稿を見ていたのか、突然200人からフォローされ、約10秒で78件の「リポニート(=リツイート)」、170件の「いいね」を獲得する異常事態が起きた。

さらに「天才!」と褒めたり「全速前進!」と励ましてくれるリプライも寄せられる中、「リポニート」と「いいね」の数は軽快に伸び続ける…

すぐさま、今度は「もう帰りたい…」と愚痴を吐いてみたところ、先ほどの投稿を上回るスピードで「いいね」のカウンターが回り、「何がそんなに注目されているんだ…!?」と、怖さ半分、ワクワク半分の不思議な感覚が襲ってくる。

いつの間にか500人を突破したフォロワー数も気になるが、満を持して“バズった時の決まり文句”とも言える「通知止まらん」と投稿してみると「あなたが成してきた事は、全て僕が諦めてきた事だよ、あなたは本当にすごい人だよ」と、恥ずかしくなるほどの誉め言葉が飛んできた。

ちなみに、最初の投稿から1時間経って改めて画面を確認してみると、なんとフォロワー数は1万人を超え、「もう帰りたい…」という投稿はなんと50万件超の「リポニート」、30万件の「いいね」を獲得していた。

フォロー・フォロワー数が0の状態からわずか1時間でのこの記録、かなりの“バズり”具合と言えるはずだ。

もちろん、この“バズ”はアプリ内だけのもの。
プロフィール欄の編集画面から実際に使っているTwitterアカウントの情報を反映させることはできるが、実際に誰かをフォローする機能はなく、「いいね」数などはTwitterアカウントには影響しない。

そのため、 アプリのジャンルは「メモ」となっているのだが、それでもすさまじい速さで「いいね」がもらえる感覚は普段なかなか味わえないこともあり、ついついニヤリとしてしまった。


その気持ちよさを実際に体験してみたが、Twitterユーザーからも「通知が止まらないってこんな感覚なんだ…」「有名人のツイートってこんな感じなんだろうな」と楽しむ声が続々。

さっそく作者のぽにさんに、このアプリについてお話を聞いてみた。

“本家”よりも大げさな演出で満足感アップ

――「ポニッター」を作ったきっかけは?

きっかけは、自分がツイッターでつぶやいた時の「いいね」の数をすごく気にしてしまうことでした。 誰からの「いいね」でも満足できるのだろうか?だったら、実際に疑似的にバズるアプリをつくってしまおう、と考えたのがはじまりです。


――こだわりのポイントは?


「いいね」を貰える快感を一番大切にしたかったので、本家のツイッターより、おおげさに数値が上昇するアニメーションをするようにしました。


――実際に“バズった”体験がアプリにも反映されている?

私自身は、バズった経験があまりなく、今回のポニッターが完成したつぶやきが今までで一番「いいね」をいただけたくらいです。ですので、「『いいね』より『RT』の数が増えやすいのが“炎上してる感”があるから調整してほしい」といったご意見をいただいたりしており、今後「いいね」と「リポニート」の割合を調整予定です。


――リプライの内容は誰が決めた?


こちらは、ツイッター上で、登場してくださる方を募集し、集まってくださった方のアイコンと名前、そして実際に褒める言葉を考えていただき、それを反映しております。


――つぶやきに合ったリプライがもらえるの?

リプライの内容は完全にランダムになっています。「ポニート」の内容で、より近い返事がくるようにできればさらに面白いとは考えています。


自身が「いいね」の数を気にしていたという経験から、「ポニッター」を作ったというぽにさん。
「いいね」と「リポニート」はどこまで伸びるかというと「億の単位まで用意されています」とのことで「投稿数が増えると、上昇数も高くなる仕組みになっています。実際には絶対届かないような数まで体験してもらえると嬉しいです」とのこと。

2019年1月、前澤友作氏が投稿した“総額1億円のお年玉”のツイートは430万リツイートという記録を叩き出しているが、その数を楽々超える世界記録の“バズ体験”ができるようだ。

“疑似バズ”の満足感がSNS依存に役立つ?

「バズりたい!」という気持ちを叶えるために生まれたポニッターだが、実はその気持ちを満たすことで嬉しい効果も望めるらしい。

アプリの説明を読んでみると「ポニッターは、あなたの承認欲求を満たしてくれる、SNS依存から抜けだすための唯一の手段です」との文章があるほか…

・SNSで「いいね」を貰うためにウソをついた
・使ってはいけない言葉を使ってしまった
・リプライで煽られて、途中で止められなくなった
・やり始めると、時間や肩こりが分からなくなってしまう

などの、SNSにありがちなトラブルを挙げて、「もし、ひとつでも当てはまるなら、あなたのSNS依存は“適度”を超えてしまっているかもしれません」とした上で「ひとりで悩まず、ポニッターをご利用ください」と呼びかけている。


――“バズ体験”をすることがSNS依存に役立つとは、どういうこと?


「ポニッター」で満足なバズ体験をすることで、実際のSNSは適度な距離で楽しめるようになる、ということです。ただ、科学的な根拠などはなく、どちらかというとさらに現実の「いいね」を欲するようになってしまうかもしれませんが、そのようなツッコミをユーザー様からいただけたら、本望です。

――リリース後、大きな反響がありますが…


「バズり体験」をできるアプリをつくることで自分がバズることができました、と言えたらいいなと考えていましたが、少しだけ近づけた気がします。使っていただいた方、ツイートに投稿してくださった方、本当にありがとうございます!


――今後、どんなアプリを作っていきたい?

本職は、ゲームアプリを個人でつくっているので、そちらでもたくさんの方に遊んでもらえるようになれば嬉しいなと思っています。 今回のような短時間でつくれるネタアプリを間に挟みながら、色々な分野のアプリに挑戦する予定です。



嬉しい疑似バズに「やっぱり実際のSNSでもこれを味わいたい…」と思う人もいるかもしれないが、一方で「精神衛生上とても良い…」「優しい世界」と癒されている人も多いようだった。
インフルエンサー気分が味わえるちょっと嬉しい“疑似バズ”アプリは、SNS疲れをフォローしてくれるかもしれない、現代人にピッタリの平和なアプリでもあった。

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プライムオンライン編集部
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FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。