新型コロナ感染後 陰性となった女性が再び陽性に

感染拡大を続ける新型コロナウイルスを巡り、感染後回復したとして退院した大阪府のツアーガイドの女性が、陰性から再び陽性になったことが分かった。

大阪府の会見:
陰性確認をした人がもう一度陽性になるのは、全国的にも起こっていない事例です

この女性について分かっていることを整理すると、女性は40代のツアーガイド。

1月中旬、中国・武漢市からのツアー客を乗せたバスにも乗務
1月29日に新型コロナウイルス陽性と判明して入院
2月1日に退院。退院後は自宅で静養していたという。
2月6日にせきの症状がみられたためPCR検査、陰性を確認。
2月19日にのどの違和感や胸の痛みを感じる
2月21日、22日、25日に医療機関を受診。
2月26日にPCR検査を再び行ったことろ、陽性反応が出たという。

「再感染」と「再燃」の可能性が考えられる

一度陰性となったにも関わらず、なぜ2度目の陽性となったのだろうか?

感染症に詳しい昭和大学医学部特任教授の二木芳人氏によると、治った後に再びウイルスに感染する「再感染」、体内でウイルスが再び増える「再燃」の可能性が考えられるという。

昭和大学医学部特任教授・二木芳人氏:
再感染は一度治ったのにもう一度感染が起こることで、ウイルスがたくさんいる地域では起こりうることです。再燃は治療してウイルス量が減って検査に引っかからないレベルまで行ったものの、完全にウイルスを退治しきれていなくて、少し具合が悪いとかストレスがかかったりした時に、もう一度増悪して、再びウイルスが増えてしまうことです

今回の女性の行動を見てみると、退院後は仕事に行かず、基本的には自宅静養して常時マスクも着けていたという。つまり、外出先でウイルスをもらったことは考えにくい。

体調不良も続いていたため、完全に治りきっていなかったことが考えられるという。

PCR検査も含め「100%の精度の検査はない」

一方、女性は退院後の検査で陰性だったにもかかわらず、完全に治りきっていなかったとすると、そもそも検査を信じて良いのだろうか?二木氏によるとPCR検査に限らず「100%の精度の検査はない」という。

昭和大学医学部特任教授・二木芳人氏:
これはどんな検査もそうで、100パーセント確実に診断できるものはほとんどないのです。精度の良いものですら95%や98%ですから、いくつかの“偽の陰性”が起こり得ます。検体の取り方ひとつでも、ある場所では陰性だけど、肺から取ると陽性ということもあります

フジテレビ・風間晋解説委員:
これは感染症の世界でごくまれだけれどもあることなのか、あるいは新型コロナウイルスの特徴である可能性があるので、今後も警戒なきゃいけないことなのか。どっちでしょう?

昭和大学医学部特任教授・二木芳人氏:
新型コロナウイルスは新しいウイルスですから、想定外もあり得ると思うのですが、基本的には感染症の世界ではそれほど珍しいことではないので検査を信頼しすぎてもいけない。ですから今は1回だけじゃなくて、2回検査して陰性だったらとしているんですね

加藤綾子キャスター:
そうなんですよね。この女性は退院するまでの基準が決まる前でした

ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:
一番懸念するのは、こういった感染症は一度感染して治れば抗体ができる。今回の新型コロナの場合には、この抗体ができないこともあり得るのかどうかが気になるところです

昭和大学医学部特任教授・二木芳人氏:
ウイルス感染症の多くは1回感染すると抗体ができます。麻疹などはそうですよね。ただ、インフルエンザなどは1回抗体ができても、毎年予防注射を受けなければいけません。ですからウイルスによって違います。これから注意していかなければなりません

加藤綾子キャスター:
この女性は体調が悪かった時に自宅で静養していたり、出歩かなかったことがとても良い行動だったことになりますよね

昭和大学医学部特任教授・二木芳人氏:
おっしゃる通りです

(「Live News it!」2月27日放送分より)