「復讐のために死ぬ決意」…緊迫する中東

1月2日、アメリカ軍による空からの攻撃により死亡したとされる、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官。これを受け、イラン国内でアメリカへの報復ムードが高まる中、インターネット上では「第3次世界大戦」のワードが急上昇している。

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1月5日、イラン第2の都市・マシュハドに到着したソレイマニ司令官らの棺の周囲を埋め尽くした群衆。次々と投げ込まれる黒や白の布を棺にこすりつけては投げ返す行為が繰り返されたが、この行為には深い意味があるという。

放送大学・高橋和夫名誉教授:
その人(死者)が持っている霊的なものを自分も授かりたいという。黒はシーア派の色で、白は殉教の色ですよね。司令官の復讐のために死ぬ決意があるぞ、という。

司令官の棺を前に「アメリカに死を」と叫ぶ群衆。

血をイメージしてか指を赤く染められ、「トランプちゃん、後悔しても遅い。待ってろ」とのメッセージが添えられたトランプ大統領の写真が掲げられるなど、アメリカへの報復論が高まっているのだ。

さらに、SNSではイラン第2の聖地・コムのモスクに黒装束の人物が赤い旗を掲げようとする動画が拡散。アメリカへのジハード(=聖戦)を呼びかけているという。

第3次世界大戦”の危機は…注目は2月

緊張が高まるアメリカとイラン。
5日夜にはイラクの首都・バグダッドでアメリカ大使館を狙ったロケット弾の攻撃があり、「報復攻撃を受ければイランの重要施設52か所を攻撃対象とする」と警告していたトランプ大統領は、記者団に対し「イランの報復攻撃には大きな反撃が待っている」と改めて強調した。

この中東地域での緊張の高まりを受け、世界各国のSNSで急上昇している検索ワードが、「World War 3(=第3次世界大戦)」

放送大学の高橋和夫名誉教授は、イランが大規模攻撃に踏み切る可能性は低いとしながらも、イスラム教で司令官の喪が明けるころが要注意だと話している。

放送大学・高橋和夫名誉教授:
アラビア語で「アルバイーン(喪明けの儀式)」、人が死んでから40日目に喪が明けるということで、2月の10、11、12日くらい。2月11日がイランの「革命記念日」とぶつかりますから、やるとすればこの日が一番ふさわしい日になりますよね。

戦争に発展する現実味は?

加藤綾子キャスター:
戦争に発展するかどうか、その現実味というのはどう見ていますか?

フジテレビ・風間晋解説委員:
イランには報復しなければならない事情はあると思いますけれども、軍事的にやれることはとても限られていると思います。アメリカに直接届くようなミサイルもありませんし、中東エリアで限定的な報復なのかなと思われますよね。ただ、テロやサイバー攻撃は注意しておかないといけないと思います。

加藤綾子キャスター:
アメリカ側も、もちろん戦争をしたくないという気持ちなんですよね?

フジテレビ・風間晋解説委員:
大統領も「無駄な戦争はしない」ということを選挙公約にしていますので、なかなかやれないと思います。

(「Live News it!」1月6日放送分より)

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