近年、街で多く見かける電動アシスト自転車。

そんな中、1月11日の東京新聞に電動アシスト自転車による事故が、年間2000件以上と年々増加しているという記事が掲載され、話題となっている。

めざましテレビでは「緊急ココ調」と題して、電動アシスト自転車で事故に遭わないためのポイントを徹底調査する。

高齢者が車の代わりに電動アシスト自転車を使っている

まずやってきたのは東京・目黒にあるにある電動アシスト自転車の専門店「サイクルショップオギヤマ 都立大学店」。

お店にはたくさんの種類の電動アシスト自転車が置いてあり、最新の電動アシスト自転車を見せてもらうと…

齋藤啓太店長:
こちらの「ステップクルーズe 12万9800円(税別)」という電動アシスト自転車は左側のブレーキをかけることで、バッテリーに充電してくれるような回生充電機能が付いています。

例えば下り坂でブレーキをかけると走行しながらバッテリーに充電をして持ちを伸ばしてくれる。

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そんな中、最近の購入者にはある傾向があるという。

齋藤啓太店長:
免許を返納されて、電動自転車を買うという高齢者の方も増えています。

そこで実際に街で調査してみると、電動アシスト自転車に乗る多くの高齢者を発見。その理由を聞いてみると…

男性A:
年寄りの事故が最近多いでしょ。家族に車にあんまり乗るなと言われて、もう廃車にしました。

男性B:
免許返しちゃったから、車は乗っていない。その代わりに電動アシスト自転車に乗っている。

近年、高齢ドライバーによる交通事故が頻発していることから、自動車の代わりに電動アシスト自転車を使う高齢者が増えてきている様子。

交通事故総合分析センターによると2018年、電動アシスト自転車に乗り事故で亡くなった46人のうち8割以上が65歳以上の高齢者。

電動アシスト自転車の利用者にヒヤリ体験を聞くと…

女性:
人が多かったりして、ゆっくりになったりすると、バランスが怪しくなったりしたことはあります。

男性:
電動アシスト自転車が倒れたときには結構重くて、そのまま倒れちゃって子供が頭を打ったということがありました。

バッテリーやモーターなどの部品が必要な電動アシスト自転車は、普通の自転車よりも約7キロ車体が重く、バランスが取りにくいという方もいた。

電動アシスト自転車でケンケン乗りはNG

そして高齢者を中心に圧倒的に多かった意見が、ペダルを踏んだ時に自転車が急発進してしまい、よろけたり人や建物にぶつかってしまった経験があるといいます。

電動アシスト自転車が急発進してしまうのか。専門家は…

自転車の安全利用促進委員会メンバー遠藤まさ子さん:
中高年の方と独特な乗り方としてケンケン乗りというものがあるんですけれども、これを電動アシスト自転車でやってしまうと、急発進につながってしまうということが考えられます。

電動アシスト自転車にケンケン乗りをする人たちを目撃した。

ケンケン乗りはなぜ危ないのか…実際に検証

そこでケンケン乗りの危険性を検証。

普段から電動アシスト自転車の安全講習などを行っているブリヂストンサイクルの大槻浩太郎さんに協力していただき、正しい乗り方とケンケン乗りを比較する。

まずは正しい方法で乗ってもらうと、ゆっくりとスムーズに進みだした。続いて勢いをつけ体重を乗せ踏み込むケンケン乗りでは、いきなりかなりのスピードで走った。

両方を比較してみてみると、ケンケン乗りの方は一気にスピードが上がり正しい乗り方の倍の距離。ひと漕ぎで約30メートル進むという結果となった。

こうした結果について大槻さんは…

ブリヂストンサイクル 大槻浩太郎:
やはりケンケン乗りはかなり加速がついてしまいますので、正しい乗り方で乗っていただくのが一番安全かと思います。

そこで大槻さんに正しい乗り方を教えてもらった。
1 ブレーキをしっかり握る。
2 地面に両足をつけ電源を入る。
3 片足をペダルに乗せる
4 ブレーキを離し軽く踏み込む

ブリヂストンサイクル 大槻浩太郎:
電動アシスト自転車は踏み込むときにアシストがかかりますので、強く踏み込む必要はありません。

ちなみに通常よりマイルドに発進する発進制御機能など、急発進の事故を防ぐ対策が取られた「フロンティア ラクット」という製品も販売されている。

(「めざましテレビ」『ココ調』1月17日放送分より)

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