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世界と比べて見えてきた「日本独特のある傾向」

世界22カ国で3万人に行われた意識調査。
「親の世代と比べて収入がどうなると思うか」「仕事で成功する自信がどれくらいあるか」などを問いかけ、「仕事で実現したい機会を獲得して達成していく自信があるか」を導き出したところ、日本が最下位という結果になった。

また仕事の機会を阻害する要因については、世界では1位が「お金」なのに対し、日本では「年齢」という結果になった。

さらに世界と比較すると日本独特のある傾向も見えてきた。

人生で成功するために重要なこと。
世界も日本も「一生懸命働くこと」が1位だったが、2位以降には大きな違いがあった。

では「一生懸命の次に大切なこと」は何なのか。
働く人に聞いた。

事務職(20代)
お金。お金があったら何でもできるので。
(いくらあれば成功できる?)
もらえるだけもらいたい。

営業(30代)
情報。自分が小さいとき、パソコンとかあったらもっと世の中のことが知れて選択肢が広がったかなと思う。

営業(40代)
自己肯定感。自分が選んだ仕事だから、自分が納得してやり続けることが一番大事。周りに嫌な人もいるけれど、良い人にも囲まれて、これこそ人生楽しいなと思っている。

エンジニア(50代)
運。幸運。実力があっても、なかなかうまくいかない人も結構いる。幸運も必要だと思う。

IT関係(40代)
何でも好き勝手できること。職場でも家族の前でも好き勝手にやらせていただいています。
(職場で好き勝手は大丈夫?)
けっこう反感を買っています。勝ち組とか負け組とかあるけど、そういうのは気にしないので、楽しんだ方が勝ち。

商社勤務(40代)
家族円満。一生懸命に仕事ができるのは、家族が支えがあって、食事も健康に気遣って作ってくれるから。礎というかバックボーンがあって、だから一生懸命働ける。

日本の第2位は「幸運」

内田嶺衣奈キャスター:
さまざまな意見がありましたが、日本は「幸運」が2位だったんです。
世界22カ国全体では9位に入っていた「幸運」が日本では2位ということですが、松江さん、いかがですか?

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
私も困ったときは運頼みみたいなこともあるので、分かるなと思います。
人生の成功ってすごく難しいですけれど、私なんかは苦しいとき、辛いときをどう過ごすかということによって、成功は左右される。
私も辛いとき、いっぱいあるんですけれど、そのときに「幸運と努力が綱引きをしている」と考えるようにしているんです。
苦しくても一生懸命頑張れば最後に運が味方してくれる。ご褒美みたいにね。そう思って過ごしています。

世界は変化することを前向きに捉えている

内田嶺衣奈キャスター:
世界と比較して日本の特徴はどう思いますか?

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
私が気になるのは、世界の2番目「変化を喜んで受け入れる」という項目。
世界にはこれがあって、日本は低い。日本はどうしても過去を守って、今がいいと思って、変化にネガティブになってしまうんですけれど、これだけ変化が激しい時代なので、変化に対してもっと前向きになってもよいのではないかと思います。

内田嶺衣奈キャスター:
それもそうですし、そもそも何を持って人生の成功というのかというのも、人それぞれ違いそうですよね。

デロイトトーマツグループCSO 松江英夫氏:
結局成功は自分で決めるもので、人が決めるモノではないから、自分で納得して生きられれば、それが一番大事なのではないかなと思います。

内田嶺衣奈キャスター:
成功という言葉自体に囚われず、自分らしさを大切にしていくことが、結果的に自分なりの成功に近づいていくのかもしれないですね。

(「Live News α」2月21日放送分)