新型コロナウイルスに新たに感染した長野県松本市の男性について、長野県は「市中感染の可能性を否定できない」としています。一方、感染症の専門家は、70代の男性以外にも「松本に感染者がいる可能性が高い。感染拡大の段階が一段上がった」とし、警戒をより強める必要があると話しています。

信大附属病院感染制御室・金井信一郎助教:

「おそらく(松本)市内のどこかで感染したと考えられるので、この方以外にも松本に感染している方がいる可能性が非常に高い。(感染拡大の)フェーズが変わった、一段上がったと考えていい」

 信州大学医学部附属病院感染制御室の金井信一郎助教は、今回の感染は「市中感染」の可能性が高いとみていて警戒を呼び掛けています。

 一方、70代男性の行動範囲が限られているため、クラスター・感染集団を形成した可能性は低く、今後、急速に感染拡大が進むことはないとみています。

信大附属病院感染制御室・金井信一郎助教:

「長野県は大きいので、全県的に考える必要はないと思うが、発生者が出た松本地域に関しては警戒レベルを上げる必要がある。手洗いをしっかりやる。皮膚からは感染しないので、鼻とか口とか目とか、粘膜からウイルスが入ってくるのでそこに触らない。いわゆる3密といわれる、密閉空間、人が密集しているところ、人と人の距離が近い密接した空間。3つのうちすべてが重なる、あるいは複数が重なるところを避けていく。今後、今まで以上に必要になってくる」

 信大の金井助教も話していた感染の可能性が高いとされる「3密」です。換気の悪い「密閉」空間、手の届く距離に多くの人がいる「密集」、そして、近距離での会話や発声がある「密接」、この3つの条件が重なる場所は感染のリスクが高くクラスター発生にもつながりかねないとされています。国もこうした場所を避けるよう呼びかけています。金井助教は、「3つはもちろん2つが重なる場所も避けた方がいい」と話しています。

 なお、政府の新型インフルエンザ等特別措置法に基づく「対策本部」の設置を受け、長野県もきょう26日、「新型コロナウイルス感染症長野県対策本部」を設置しました。