東京オリンピックの延期決定を受け、バドミントンの元日本代表・小椋久美子さんは、熾烈を極める女子ダブルスの選考について「心情としては(今)確実視されている選手を出してあげてほしい」と話しました。

 JOCの山下会長は25日、延期に伴う選手選考について「各競技団体決定・決断を当然尊重します」と話しました。競技によっては代表選手の再選考の可能性も出てきたとみられます。

 小椋さんは「4年間突っ走ってきて、やっとオリンピックに立てる切符をもらえた状況なのに、もう一回選考をやり直すというのは、選手にとってはそれがどっちなのかも分からない状況なので不安でしょうがないと思います」と話しました。

 中でも、熾烈を極めるバドミントンの「女子ダブルス」の選考は、大会のポイント制で代表が決まります。

 全英オープンで優勝した岐阜市が拠点の福島・廣田組、通称「フクヒロ組」の出場がほぼ確実となる一方で、リオオリンピックの金メダリスト、高橋・松友組、通称「タカマツ組」は全英オープンの準決勝で敗れ、連続出場は難しいとみられていました。

 小椋さんは、延期が決まった中での選手選考で、やり直しか現在の結果を尊重すべきかについて…。

小椋さん:

「バドミントンはまだ選考が続いていて、4月末で1年間、短期決戦ではなく長期の戦いなので、まだ確実に福島・廣田ペアも出られるという状況ではなかったんです。でも今の実力でみると、ほぼ確実のポジションにいました。彼女たちを見ていると本当に実力、そしてメンタル的な部分も考えて、1年先を見たとしても多分今の実力は変わらないと思うので、私の心情としてはここで確実視されている選手たちを出してあげてほしいなと思います」

 また最大で1年延期されることで、バドミントンの実力差に変化はどれくらいあるのかという質問に対しては…。

小椋さん:

「確かに年齢的なものはあると思うんです。年齢が高い選手は体力面だったりフィジカル面、そこが落ちてしまう可能性がありますし、あとは身長が低い選手に関しては、身長が高い選手よりもとにかくスピードを出して体を追い込んで練習をしているので、その分この1年間でケガをするリスクが増える。スピードを追いかけたときになかなかそこの強化が進まない可能性も出てくるので、そういった選手にとってはこの1年間というのは、ちょっと難しい1年間になる可能性はあります。競技力で選ぶのか、選考で選ばれた選手に敬意を払って選ぶのかという難しさはあると思いますね」

 一方、男子シングルスの桃田選手は現在ナンバー1の実力がありながら、1月にマレーシアで交通事故に巻き込まれて骨折していますが、延期で準備期間が増えてプラスになる選手もいるのではないでしょうか。

小椋さん:

「準備期間としてはすごくよい1年間になると思います。やっぱり事故後はケガをしたことによって、そこで戻らなきゃいけないという焦りもあったと思うんですね。そこの焦りがまず1つなくなるのと、あとは桃田選手はプレースタイル的にディフェンス型なんですけど、とにかく練習で追い込んで追い込んで、それでフィジカル面で勝負ができる選手なんですね。なので練習の中でしっかりと追い込む時間ができた。そして試合勘をすごく大事にしている選手なので、そこで実戦の試合がたくさんできる期間が増えたというところでは、桃田選手にとってはすごくいい1年間になると思います」

 現在の代表内定を支持するのか、それとも見直しか…。各競技団体にも難しい選択が迫られています。