「配置薬」という言葉をご存知ですか?


配置薬とは、読んで字のごとく“薬を配置する”こと。

家庭や企業を訪問して救急箱を置かせていただき、定期的に訪問して“使った分だけ”お代をいただく販売方法で、私たち富士薬品が手がける事業の中で最も歴史のあるものです。


松岡修造さんが出演する配置薬のCMも長年放送しているので、見たことがある!という人も多いかもしれません。


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配置薬販売の基本スタイルは「訪問」です。訪問なくしては成り立ちません。

2020年春に突如訪れた新型コロナウイルスの感染拡大は、そんなビジネスモデルを襲いました。

「ソーシャルディスタンス」が声高に叫ばれるようになり、訪問営業に黄信号が灯ったのです。


しかし、コロナ禍となって1年ちょっと。

蓋を開けてみると大きな落ち込みもなく、むしろ特需を生み出しました。

苦境に立たされる可能性のあったビジネスモデルが健闘― その裏にはどんな奮闘劇があったのでしょうか。

■300年以上の歴史がある配置薬販売ビジネス

その前に、ここで簡単に配置薬販売の歴史についてご紹介しましょう。

先述の通り、救急箱を無料でお届けし、使ったお薬の分だけ後ほどお代をいただくという、シンプルなこのビジネスモデルは、なんと遡ること331年前の1690年(元禄3年)に誕生しました。


“薬のまち”として知られている富山の第二藩主・前田正甫(まさとし)公が、胃痛や腹痛などに効能があるとされる薬『反魂(はんごん)丹(たん)』を広めるため、各地に薬箱を設置したことが由来とされています。


そして、富士薬品の原点も富山県。91年前の1930年(昭和5年)に配置薬業から始まったのです。


(左:創業当初は徒歩で訪問する営業スタイル 右:1960年代の配置箱)


今では埼玉県に本拠を移し、ドラッグストアのセイムスを全国展開したり、医薬品を製造したりと事業領域を広げ、「複合型医薬品企業」となっていますが、富士薬品にとって配置薬販売ビジネスは、最も歴史のある根幹の事業です。


(左:全国展開するドラッグストア「セイムス」 右:医薬品研究開発の様子)

■ビジネスモデルをコロナ禍が襲う

国内No.1シェアを誇る富士薬品の配置薬販売事業ですが、2000年代以降はドラッグストアが急増。

誰もが手軽に近所で薬を買える時代となり、成長し続けるには新しい価値を生み出すことが求められていました。

そんな状況に追い打ちをかけたのが、2020年春に始まった新型コロナウイルスの感染拡大でした。


配置薬販売は、営業社員がご家庭や企業を定期訪問する営業スタイルです。

しかし、対面での営業は憚られる状況・・・。

お客様のみならず、営業社員からも不安の声があがる日々。

未知のウイルスゆえに当然の反応です。

一方で、コロナ禍を理由に業績を下げるわけにはいきません。


お客様も営業社員も安心できる訪問の形態は何か―

コロナ禍でもお客様に受け入れられ、必要とされるためにはどうすればいいのかー


この時、富士薬品の配置薬販売の責任者として舵をとっていた宮﨑優(配置薬事業本部長)は、不安や苦悩にさいなまれていました。


(株式会社富士薬品 配置薬事業本部長 宮﨑優)

■丸2日眠れないほど苦悩した日々― 導き出した答えは

2020年4月、未知のウイルスに人々の不安や緊張感は高まりをみせ、7日には初めての緊急事態宣言が発出されました。

宮﨑は、その直前である5日・6日の2日間、一睡もできずに思い悩んだといいます。


悩みの種は、訪問営業に対するお客様や営業社員の不安の声。

それに加え、衛生意識の高まりにより、主力商品であったかぜ薬の売上げが減少傾向にあったことも頭を悩ませました。

「安全・安心の担保」と「売上げ確保」の両方を実現できる方法を早急に見つけなければいけなかったのです。


悩みに悩んで宮﨑が出した答えは

地域貢献のために、90年以上事業展開してきた責務を果たそう

というものでした。

富士薬品の配置薬販売の特徴は、北は北海道から南は沖縄まで、全国285拠点に営業所を構えていることにあります。

全国津々浦々に展開し、2000名の営業社員が地域のご家庭や企業を訪問することで、地域の人々に寄り添い、地域の人々の“困った”を解決することができるのです。


コロナ禍だからこそ、この地域貢献を軸に営業を続けなければいけない― 宮﨑はそう決断を下しました。


とはいえ、これまでと同じやり方では、安心・安全は担保されません。

そこで

➀アポがとれたお客様先のみ訪問する

②商品に触れる前は必ずアルコール除菌

③玄関先での対面時は2m以上空けたり、ドアを開けっ放しにしたりする

といった対策を全員が徹底しました。


もちろん、これらを徹底して行っていても、すべてのお客様に安心してもらえるわけではありません。

しかし、「こんな時に来てくれてありがとう」という温かい声が予想以上に多く、営業社員たちはその声に支えられたといいます。

■かぜ薬の売上げ減をカバー!?新商品ラインナップが奏功!

訪問営業に対するお客様や営業社員の不安は、徐々に解消の兆しが見えてきました。

一方で、売上げ減の打開策はどうしたのか・・・。

安全対策以上に大きなこの課題は、お客様の声が解決の道しるべとなりました。


ドラッグストアの店頭からマスクやアルコール消毒の商品が消えた2020年春、お客様から「除菌効果のある商品は取り扱っていないか」という問い合わせが多数寄せられていました。

宮﨑はお客様の問い合わせからニーズを察知し、3月時点で空間除菌商品― その名も「ウイルスポリス」をラインナップに加えることを決意、販売にむけて準備を進めたのです。


同じように新たに加わった商品が「プロラクティス」です。

コロナ禍での巣ごもり続きで健康意識が高まったお客様の声をもとに、乳酸菌やビフィズス菌を豊富に含んだサプリメントも販売することに。


(左:空間除菌剤「ウイルスポリス」 右:乳酸菌配合サプリ「プロラクティス」)


お客様の声を拾ってラインナップに加わった商品だからこそ、売れ行きは好調。

かぜ薬の販売不振で落ちた売上げをカバーするだけでなく、それを上回る売上げとなりました。


その他にも、健康食品のゼリー剤を配布するというアイディアも。

これまで健康飲料は試飲してから購入いただいていましたが、コロナ禍では衛生面を理由に中止となったことで、健康食品全体の売上げが減少していました。

今年は健康飲料やサプリメントを個包装のゼリー剤にしてサンプリングすることで、6月現時点にもかかわらず、前年比117%の売上げとなっています。


(左:グルコサミン配合「ロコモグルコ」 右:ルテイン配合「アイブレンドゼリー」)

■コロナ禍でみつけた新しいビジネスの在り方

新型コロナウイルスの感染拡大が始まった1年ちょっと前、夜も眠れないほどに事業の舵取りに思い悩んでいた宮﨑。


「“地域貢献する”という軸を持って、今何ができるかを模索したことで、お客様の求める商品をスピーディーに開発できた。それが顧客満足をうみ、売上げに繋がったことで営業社員のモチベーションも上がった。この経験は、これからの事業展開にもいかされると思う」


これまでの日々を振り返りつつ、まだ当面続くであろうコロナ禍、そしてアフターコロナでの事業運営に想いを馳せました。


折しも今年4月からは、全国で段階的に定期購買サービスが新たにスタート。

コロナに関係なく準備してきた新しいビジネスモデルではありますが、外出できない・したくない、そんな方々に、ご希望に合わせたペースで健康食品をお届けするこのサービスは需要が高まっています。

これからの配置薬販売ビジネスを支える、新たな柱となっていくことでしょう。


古典的なビジネスモデルであれ、現代のニーズを取り入れ、向かい風を追い風に変えることはできるー コロナ禍はそんな気付きを与えてくれました。

まだまだ続く奮闘劇。

その先には、どんな新しいビジネスモデルが芽を出しているでしょうか。




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データ提供 PR TIMES
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