福岡に3度目の緊急事態宣言が出されてから、6月12日で1カ月。

飲食店に限らず幅広い業種が苦境に立たされていますが、それをバネに新たな取り組みに乗り出しています。

福岡市内にある酒の卸売り会社。

倉庫を見せてもらうとー

◆ダンガミ 商品課 仕入れ担当 禅院和徳課長

「納品する生ビールの樽なんですけど、コロナの影響で在庫として残ってしまっている状態です」

5月12日、県内に緊急事態宣言が発令され、酒類を出す飲食店などに休業要請が出されると、取引は大きく減ったといいます。

◆ダンガミ 商品課 仕入れ担当 禅院和徳課長

「(緊急事態宣言の)期間も長くなったので、在庫もどうしようか悩みの種でもありますし業績もかなり落ちましたので、そこが頭を抱えています」

売り上げがコロナ前の3割ほどに落ちこむ中、賞味期限が切れたものは廃棄しなければならず、かなりの痛手です。

しかし、そうした中でも会社では、売り上げを少しでもあげようと5月から新たな事業に乗り出しました。

◆ダンガミ 商品課 仕入れ担当 禅院和徳課長

「一般の方に向けての酒の販売、宅配の事業をスタートさせた」

コロナ禍で伸びる家飲み需要に着目、ビールや焼酎などの宅配サービスを開始し、新たな顧客の掘り起こしに取り組んでいます。

6月20日まで延長された緊急事態宣言。

その波紋は飲食業界以外にも広がっています。

福岡市にあるネイルサロン。

対面での作業になるため、飛沫が飛ばないように必要最低限の会話しかせず、換気に注意をしながら接客にあたります。

すでに3回目となる緊急事態宣言の中でも、今回は一番厳しい状況だと言います。

◆saori nail 安部沙織オーナー

「お客さんが半分になった。百貨店が閉まったりするので人が断然少ない」

今回の宣言で県は5月、百貨店などの商業施設に土日の休業を要請しました。

人の流れの抑制が目的ですが、天神の近くにあり買い物などのついでに立ち寄る若い女性も多いため、この店には大打撃です。

◆saori nail 安部沙織オーナー

「(緊急事態宣言が)早く終わってもらわないと困りますね」

そして、人出が減った影響は美容室にもー

■Lu'ce coco  嶋村勇治オーナー

「人と会わない状況が出てきているから、皆さんおしゃれの意識が変わりつつあるのかな」

この美容室では感染対策を徹底して営業していますが、売り上げは2割ほど減少。

そうした中で最近は、客のある変化を感じているといいます。

■Lu'ce coco  嶋村勇治オーナー

「お子さんのコロナが増えている情勢で、お子さんがいる客は今の時期は控えている感覚はある」

猛威をふるう変異ウイルス。

感染力が強いとされ、若い世代の感染者も増加しています。

家庭内にウイルスを持ち込むことを恐れて、親が来店を控える傾向にあるといいます。

こうした厳しい状況の中ですが、オーナーは店の将来を見据え動き出しています。

営業中の店の奥では、コロナ前には閉店後に行われていた新人の指導が。

しかし今は、客がいない合い間を利用して新人の教育を行っています。

■Lu'ce coco  嶋村勇治オーナー

「入社したからといってすぐにお客様に入れるわけではないので、スタイリストになるまで2年ぐらいかかる。人を入れないと次の出店は見込めないので」

2021年春には4人の新人を採用、店の未来に向けての投資ととらえています。

■Lu'ce coco  嶋村勇治オーナー

「今できることをしっかりやって、先を見据えてチャレンジしていきたい」

3度目の緊急事態宣言で、厳しい経営を強いられている事業者。

それでもコロナと向き合いながら、先を見据えて動き出しています。