東京オリンピックについて、アメリカのバイデン大統領は、開催支持を表明する方向だが、その狙いは何か。

ワシントン支局・藤田水美支局長が解説する。

あるアメリカ政府関係者は、取材に対し、「東京オリンピックが中止されるようなことになれば、最悪の事態だ」と話している。

背景にあるのは、中国への危機感。

この「最悪の事態」とは、コロナ禍を経て最初に開催されるオリンピックが、2022年の冬の北京大会になることを指している。

もしそうなれば、「民主主義よりも、中国の覇権主義の方が優れている」という誤ったメッセージになりかねないと、このアメリカ政府関係者は危惧している。

バイデン大統領にとって、今回のG7(主要7カ国)での最も重要な議題は、「対中国」での連携。

「民主国家が結束して中国に立ち向かう姿」を示そうと、どの首脳よりも早くイギリス入りし、議長役のジョンソン首相と会談した。

真っ先に根回しを行う徹底ぶり。

そうした中で、バイデン大統領は、東京オリンピック開催への支持を表明するとみられている。

そこには、「中止になった場合、どれほど中国を利することになるか」という、中国への対抗意識と危機感が強く働いているといえる。