働く人に役立つプラスαな考え方に注目する「αism」。

ヒット作の仕掛け人が考える、人の心のつかみ方。

ウィズコロナの今だからこそ求められる、出会いの大切さとは。

「20世紀少年」、「MASTER KEATON」。
浦沢直樹さんの名作漫画を手がけてきた、ストーリー共同制作者の長崎尚志氏。

「キャラクター」原案・脚本 長崎尚志氏「キャラクターって、自分を鍛える作業。人好きな人より、人嫌いな人のほうが成長が早いと思う」

自身が原案、脚本を手がけた映画に見る、“個人の成長”と“人の心をつかむ”方法とは。

菅田将暉さん演じる売れない漫画家・山城が、Fukaseさん演じる殺人犯・両角と出会ったことで、運命が翻弄(ほんろう)されていくダークエンターテインメント「キャラクター」。

お人よしすぎる性格ゆえに、キャラの強い悪役を描けず、編集者の心をつかむことができなかった主人公の山城。

数々のヒット漫画の陰の仕掛け人である長崎氏からは、この「人の心のつかみ方」について、意外な答えが。

「キャラクター」原案・脚本 長崎氏「実は、人の心をつかむのが一番苦手な人間で。なぜかというと、人としゃべっていると退屈な、自分のことばっかりしゃべっているやつなんです。それでは人の心をつかめない。人の心をつかむためには、相手を肯定し、相手の話を聞くということが一番。だから、自分の主人公がそれを演じてやるんですが、僕はできない」

映画の中で、山城に転機が訪れたのは、自分だけが見てしまった一家殺害事件の犯人・両角との出会いだった。

この出会いで、新たなキャラクターが生まれ、サスペンス漫画が大ヒットとなった。

出会いによって相手を知り、自分のものにする行動は、わたしたちの社会でも非常に重要なポイントだという。

「キャラクター」原案・脚本 長崎氏「人と会うの好きな人より、人と会うの嫌いな人のほうが、相手のことをよく見ている人が多い。今の時代ちょっと不幸なのが、人との接触が少ないと、新しい情報も新しいキャラクターも自分の中に入らないので、ビジネスやる人ってつらいんじゃないかと思う」

新型コロナウイルスの感染拡大によって、人との接触機会の削減が求められる今だからこそ、長崎氏は、人と会うことによる意義をあらためて指摘する。

「キャラクター」原案・脚本 長崎氏「人と会って、嫌だけどこの人、こういうところおもしろいとか、この人おもしろいと思ったけど、嫌な人だったとか、経験していくことで、人間って自分のことを鍛えていくと思う。キャラクターって、自分を鍛える作業だと思っている。人と会わなくて済んで、ネットで会議できればいいのは僕にとっては不幸で、やっぱり、営業でも何でも、人と会って話をしないと、その人は成長しないような気がする。悲しいかな、人と会うことでしか成長しない。書物上は成長しても、それは頭が良くなるだけ」