長引くマスク生活で、女性のコスメ事情にも、さらに変化が起きている。

コスメと美容の総合サイト「@cosme」が10日、2021年上半期のベストコスメトップ10を発表した。

2020年は、化粧水が大賞を受賞。

スキンケア商品が上位を占めるなど、ステイホームの影響が色濃く出ていたが、2021年は、トップ10のうち、9商品がマスクでの悩み解消をアピールしたものだった。

唇に、マスクに付きにくいリップをつけたが、マスクを取ってみると、内側に色はほとんどついていない。

このほかにも、マスクにつきにくいBBクリームなどがランクイン。

パッケージにマスクをうたったコスメが相次いで発売となるなど、2021年は、マスクメイクを訴求した商品が1.7倍に増加しているという。

来店客「“マスクに付かない”が最優先」、「(マスクを)外したときにきれいな顔でいたい」、「なるべくマスクに付かないとか、蒸れでよれないとか、現状維持できる商品があればいいなと」

アイスタイルリサーチプランナー・西原羽衣子さん「緊急事態宣言下なので、それだけ行動が制限されている中で、人から見られたときの自分を意識した商品選びをしているということは、視点が将来に向いている、マインドとしては前向きだと感じた」

新型コロナウイルスの影響で、化粧品の出荷金額は、前年に比べ、16%減少しており、業界では、メイクアップ事業から撤退を決める動きも出ている。

今後、化粧品メーカーは、消費者のニーズに応じて、素早く開発できるかが焦点になるとみられる。

このニュースについて、マーケティングアナリストで、化粧品の商品開発にも携わった経験のある渡辺広明氏に聞く。

三田友梨佳キャスター「今回のランキングをご覧になって、渡辺さんはどんなところに注目されましたか」

渡辺広明氏「同じコロナ禍でも、2020年と違って化粧に対する女性の考え方が2極化しているんです。マスクをしているからメイクをしなくて楽でいいというのと、やっぱりしっかりメイクをしたいというので、2つに分かれているんです。ランキングを見ても、メイクを積極的な女性の消費動向が現れていて、アイメイクはマスクで隠せないので、お金をかけてもしっかりメイクをしたいというところがあって、ランクインした商品も、2020年は750円の単価だったが、2021年は7,000円と高額商品へシフトしているんです。コロナ禍で、旅行や外食にお金を使えない分、自分への投資としてお金を使う女性たちが増えているというのもあります」

三田キャスター「確かにそうかもしれませんね。2020年から2021年にかけても違いがあるということですが、今後に向けては、どんな変化が出てくると思われますか」

渡辺氏「実はコロナ禍で、男性の美意識がすごく上がっているんです。オンライン会議などで自分の顔を見る機会が増えているので、実は、メンズコスメのスキンケアや、メンズエステのひげ脱毛が大変売り上げが好調なんです。なので、アフターコロナでは、男性コスメに加えて、美意識の高い女性によるリップを中心とした見せる系のコスメのリベンジ消費が今後起こるのではないかなと予想されているんです。化粧品メーカーは、ブランドや販売チャネルなど、事業ごとに成長性・収益性をしっかり見極めて、アフターコロナに向けて、方向性を決める必要性が今後あるのではないかと考えます」

三田キャスター「確かに、マスク生活によってメイクをする頻度が減ったという方は多いと思いますが、メイクは、気持ちを切り替えてくれたり、心にとってプラスに働きかける役割も大きいと思います。アフターコロナを見据えては、美容への意識の変化を新たなビジネスチャンスにできるかが問われているように思います」