プレスリリース配信元:TDB

5社に1社は従業員のワクチン接種を促す仕組みを検討

2021年5月、一部地域で新型コロナウイルスの感染者数や重症者数が高止まるなか、まん延防止等重点措置と3回目の緊急事態宣言の延長および実施区域が拡大され、引き続き制約のあるなかで経済活動が行われている。このようななか、政府からは事業や雇用継続に資する支援や国民生活を守る施策が継続的に実施されている。


<調査結果(要旨)>

新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響、『マイナスの影響がある』と見込む企業は75.9%(前月比0.5ポイント増)だった。一方で、『プラスの影響がある』は4.1%となり、前月と同水準であった
『マイナスの影響がある』を業種別にみると、「旅館・ホテル」が100.0%となり最も高かった。次いで、「飲食店」(94.9%)、「広告関連」(91.3%)、「繊維・繊維製品・服飾品小売」(90.9%)、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(90.4%)が9割台で続いた
『プラスの影響がある』は、総合スーパーなどを含む「各種商品小売」が20.0%でトップとなった。以下、「飲食料品小売」(16.2%)、「電気通信」(14.3%)、「家具類小売」(12.5%)が上位に並ぶ
自社が実施した、もしくは実施している施策は、「政府系金融機関による特別融資の利用」が42.1%で最高となった(複数回答、以下同)。次いで、「民間金融機関への融資相談」(34.3%)、「雇用調整助成金の利用」(30.9%)が3割台で続く
今後実施を検討している施策は、勤務時間内での接種承認やシフト勤務、特別休暇付与など「従業員がワクチン接種をしやすくする工夫」が20.7%でトップ(複数回答、以下同)。次いで、「ワクチン接種に関する従業員への情報提供」(14.7%)、「従業員のワクチン接種状況の一元管理」(14.0%)が続き、ワクチン対策が今後の上位にあげられた


「旅館・ホテル」をはじめ個人向けサービスを中心に業績へ悪影響
新型コロナウイルス感染症により自社の業績にどのような影響があるか尋ねたところ、『マイナスの影響がある』(「既にマイナスの影響がある」と「今後マイナスの影響がある」の合計)と見込む企業は75.9%(前月比0.5ポイント増)だった。

一方で、『プラスの影響がある』(「既にプラスの影響がある」と「今後プラスの影響がある」の合計)は4.1%となり、前月と同水準であった。
新型コロナウイルス感染症による業績への影響
業種別にみると、『マイナスの影響がある』と見込む企業は、「旅館・ホテル」が100.0%となり最も高かった。次いで、「飲食店」(94.9%)、「広告関連」(91.3%)、「繊維・繊維製品・服飾品小売」(90.9%)、「繊維・繊維製品・服飾品卸売」(90.4%)が9割台で続いた。他方、『プラスの影響がある』と見込む企業は、総合スーパーなどを含む「各種商品小売」が20.0%で最も高く、以下、「飲食料品小売」(16.2%)、「電気通信」(14.3%)、「家具類小売」(12.5%)が続いた。企業からは「巣ごもり需要の増加を見込んでいるが、想定以上に需要が伸びない」(野菜漬物製造、鹿児島県)や「感染症拡大当初、影響はないと考えていたが、消費の冷え込みが徐々に自社の業界にも影響を及ぼしている」(肥料・飼料卸売、新潟県)という厳しい見方が表れている。他方で、「新型コロナウイルス対応商材の拡販を強化し効果が表れている」(事務用機械器具卸売、愛知県)といった新たなニーズを掴み奏功している企業もある。

業績に『マイナス』・『プラス』の影響が ある割合
実施した、もしくは実施中の施策、「政府系金融機関による特別融資の利用」がトップ
1年以上にわたり新型コロナウイルス感染症で経済活動が制約されるなか、自社が実施した、もしくは実施している施策について尋ねたところ、「政府系金融機関による特別融資の利用」が42.1%で最高となった(複数回答、以下同)。次いで、「民間金融機関への融資相談」(34.3%)、「雇用調整助成金の利用」(30.9%)、「持続化給付金の利用」(26.5%)、「テレワーク設備などIT投資の推進」(24.7%)が上位に並んだ。

また、今後実施を検討している施策をみると、勤務時間内での接種承認やシフト勤務、特別休暇付与など「従業員がワクチン接種をしやすくする工夫」が20.7%でトップとなった(複数回答、以下同)。5社に1社は従業員のワクチン接種を促す仕組みを検討している。以下、接種の手順や注意点など「ワクチン接種に関する従業員への情報提供」(14.7%)、「従業員のワクチン接種状況の一元管理」(14.0%)が続いている。企業からも「ワクチン接種に対し社員へのサポート体制を整備する予定」(食料・飲料卸売、東京都)といった声があげられており、今後に取り組む施策として、ワクチン接種に関連する対策に関心が高まりつつある様子がうかがえた。
自社における施策の実施状況(複数回答)
ワクチン接種の推進をはじめとする感染拡大防止策を最大限に推し進める必要
本調査の結果、依然として4社に3社は、新型コロナウイルス感染症により業績にマイナスの影響があると見込んでいた。
まん延防止等重点措置と緊急事態宣言の延長および実施区域が拡大され、「旅館・ホテル」や「飲食店」のほか、アパレル関係で外出自粛や休業・営業時間短縮の影響が色濃く生じていた。また、1年以上にわたり経済活動が制約されるなか、「中小企業」を中心に資金繰りに対する施策を重点的に行っていた。さらに企業からは「緊急事態宣言延長などの解除スケジュールがみえない以上、資金融資が一番望まれる」(婦人・子供服小売、兵庫県)といった意見も聞こえる。他方で、今後企業はワクチンを接種する際に特別休暇を整備するなど従業員のワクチン接種を促す施策を検討している。

感染者数の高止まりや従来型より感染力が強いとされる変異型のウイルスが広がるなど、依然として企業を取り巻く経営環境の厳しさは続くとみられている。政府には、いまこそワクチン接種の推進をはじめとする感染拡大防止策を最大限に推し進め、同時に日本経済再生・企業活動の継続につながる経済対策の実行が求められている。


■調査期間は2021年5月18日~31日、調査対象は全国2万3,724社で、有効回答企業数は1万1,242社(回答率47.4%)。なお、新型コロナウイルス感染症に関する調査は、2020年2月から毎月実施し今回で16回目
■本調査の詳細なデータは景気動向オンライン(https://www.tdb-di.com)に掲載している

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