「Pinter(ピンター)」は目標設定・管理に特化したSaaS。両社ともに「HR“lite”Tech」と称するほど、シンプルかつ誰もが簡単に使えるインターフェースと操作性が特徴です。( サービスURL https://pinter.jp/


もともとエンターテインメント事業をメインに展開しているCAM社は、なぜHRTechの開発を手がけることになったのでしょうか。CAM社取締役の膽畑さんと開発担当の馬野さん、そして監修に関わった戦略人事プラットフォームCANTERA代表である堀尾司氏に、開発までのいきさつと、「現場に使ってもらうこと」を追求したPinterの特徴などを語っていただきました。


ーーCAMさんがHR Techツールを開発するのは非常に意外でした。どういうきっかけだったのでしょうか。


膽畑さん:もともとは自社向けに作ろうと考えていました。1年ほど前、自社で目標の明確度について社員にアンケート取ったら、全然明確になっていないことがわかって。全社で同じ目標に向かって一枚岩になろうと言っているのにこれでは意味がない。明確な目標設定ができていないのではないかと思ったのがきっかけでした。


でも、実務の中で、社員が納得して適切な目標設定をするのは運用するのは難しいのが現実。いろいろと社員で議論しながら試行錯誤していくなかで、わかりやすい目標設定の仕組みをつくってシステム化し、運用管理を簡便にできないかと考えて開発しようと決めました。


自社向けにつくろうと考えたものの、もしかしたら同じような悩みを抱えている企業は少なくないかもしれない。せっかくつくるなら、他社の方にも利用してもらえるようなツールをつくることにしました。


ーーHR関連のツールは他にもたくさんありますが、なぜ新たに開発しようと考えたのでしょうか。


膽畑さん:私自身、人事歴が長いので、当然さまざまなツールのことは知っています。ただ、もっと気軽に手軽につかえるものないかなって常々考えていたんです。


目標設定だけでなく、社員情報や人事データをも管理できるワンストップなツールが多いのですが、一気にそのツールに乗り換えるのってなかなか大変です。もっと柔軟なツールを求めていました。


(写真)CAM社取締役 膽畑さん


ーーCANTERAを主催するAll Personalとタイアップすることになったのは、どういうきっかけだったのでしょうか。


膽畑さん:以前から、人事ごとで困ったことがあったらまず堀尾さんに相談してたんです。堀尾さんのご経歴もさることながら、CANTERAでさまざまな企業で働く人事の現場の声を聞いていらっしゃるから、ぜひご意見をうかがいたかったんですよね。初めにお話したのは昨年10月くらいでしたね。


堀尾:そうでしたね。Pinterのアイデアを聞いて感銘をうけたのを覚えています。業績向上は社員の成長行動ありきだと思うので、人の成長を促すことができるものが本来の目標設定なんです。僕たちが逆に難しく考え過ぎていた感があります。CANTERAで学ぶ人事のみんなも含めてその思想を共有できるのではないかと思ったので、ぜひご一緒させてほしいと僕の方からリクエストしました。


膽畑さん:これはうれしかったですね。馬野ともよく話してたんですど、たくさんのフィードバックをいただきながら、ブラッシュアップできるのは非常にありがたいなと思いました。


特に目標設定は、ツールよりも運用力が8割くらいだと思っています。運用力が肝だと思っているので、運用に関してのフィードバックをいただけるのは助かりましたね。


堀尾:CANTERAで学ぶ人事たちも、目標設定に対して壁を感じているところがありました。自己成長が感じられるような目標設定のあり方とは何だろうと。そして私としては、その目標を上司部下の関係だけでなく、仲間と把握する事で相互に助け合いながらチーム力を高める設定であって欲しいと願っています。目標設定は単なる管理の手法ではないのを、多くの方に知って頂きたいです。


(写真)CAM社開発担当 馬野さん


ーーPinterの開発にはどのくらいかかったんですか。


馬野さん:だいたい6ヵ月ぐらいですかね。


ーーPinterの機能はかなりシンプルだなと思いましたが、今のかたちに行き着くまでには結構ディスカッションを重ねられたのではないでしょうか。


馬野さん:僕はもともと人事ではなく、事業側の人間だったんです。ツールを使うのは現場の社員なので、いかに簡単に運用させるかという点はすごくいろいろ検討しました。自分自身としても運用が続かなかった経験があるので。本来であれば、設定した目標に対してしっかりと進捗報告したもらったほうがいいと思うのですが、それだと多分やらなくなってしまう。なので、進捗度合いをボタンをクリックするだけにしました。ものの5秒で完了します。


ーーPinterという名前には「センターピン」という意味が込められているんですよね?


膽畑さん:そうです。目標には、成長目標、定性・定量目標などいろいろあると思うのですが、それをやりきるのは意外と難しいですよね。だから馬野と「ちゃんと使われる目標が良い目標ではないか」という話をして、「いま一番大事な目標(=センターピン)は何か」だけに注目するようにしました。


堀尾:例えば、新卒で入った社員に「あなたは今一番なにが大事なの?」って立ち話できるくらいがいいですよね。仲間の目標が自分ごとになりますから。


昔の僕たちの時代は、部内の全員が僕の目標を知ってたんです。なんかそういう文化がなんか良いですよね。みんなが声を掛け合うし、コミュニケーションが活発になるし。結果、最良のオンボーディングになると思います。


膽畑さん:いまおっしゃったように「大事な一個って何ですか?」と言うこと自体が意外と難しい問いだと思うんですよ。人事側も現場側も運用力を磨く必要がありますね。


戦略人事プラットフォームCANTERA代表 堀尾氏


ーーPinterはどのように使うと効果的だとお考えでしょうか。


馬野:例えば、弊社では全体の目標を社員各自が月1の目標にブレイクダウンして、週1回進捗率を入れてもらうようにしています。そうすると社員が必ず週1回目標を見るんですよ。目標に対してどのくらいの進捗なのかを週1回確認する習慣がつくと、目標が明確になるんですよね。


膽畑さん:期首などにちゃんとした目標設定もすれば良いと思うんですけど、その中で本当に大事な一つの目標を、早いサイクルで追いかけていく。Pinterを使えば手間じゃないと思うんですよね。


そして、チームリーダーは必ず週1回Pinterのダッシュボードを見てほしい。定例会議の冒頭とかでもダッシュボードを見る習慣をつけてほしいですね。メンバーの状態を把握するということを習慣化してほしいです。


馬野さん:一番重要なのはメンバーの状態の見える化なので、ダッシュボードが肝にはなると思うんですね。正直役に立つと思われなかったら現場は使ってくれないと思うんです。


ーー現場に使ってもらえるように、デザインや機能面で意識した部分はどんなところですか。


馬野さん:パッと見て一発でメンバーの状態が把握できるようなデザインにしようと気をつけていました。例えば、毎週月曜の朝にリーダーがダッシュボードを3分くらい見て、チームの状態をチェックするようなイメージですね。


堀尾:ダッシュボード見て、メンバーの状況を全部理解できるのも良いかもしれないけど、それを見て会話の機会が増えたら良いですよね。ダッシュボードを見れば理由を聞かなくても分かるというよりは、違和感にちょっと気づけて「なんで進捗悪いの?」とか「何か手伝える事はない?」と会話が生まれた方がいい。機能を盛りすぎないことが大事かもしれないですよね。対話とリフレクションを創出しやすいTechだと思います。


膽畑さん:ツールや仕組みは、組織の会話や議論を活性化させるもののほうがいいですよね。ある種の不完全さが実はすごく大事なことだと思います。


ーー進捗を報告するパーセンテージにもこだわりがあるそうですね。


馬野さん:日本人の特性かもしれないですけど、たとえば月の目標を立てた場合、1週目ってなかなか進捗がないから25%を選ぶんです。そして、2週目には50%を選ぶとなると良いか悪いかがハッキリしないですよね。だから、50%をあえて作らなかったんですよね。ちょっとそこはゲーミフィケーション的な要素を入れて、10%、30%、60%、70%、80%、100%、120%にしました。


膽畑さん:この刻み方がいいのかはまだわからないのですが、前半で順調か順調でないかだけをはっきりさせたいと考えたのです。そうすればリーダーが後半盛り返せるかどうかも判断しやすいし、声掛けもしやすいですよね。


ーー確かに会話のきっかけになりそうですが、導入した会社さんからもう少し細かく刻めるようにしてほしいとか要望がありそうですよね。


膽畑さん:その辺がすごく興味があるところだったりもします。大前提として、僕らはシステムの力をそこまで信じてないところがあると思うんです。組織開発や人事においてすぐれた仕組みを作って、何回も失敗してきたと思うんですよ。でも、いい仕組み作ったなと思うものほどうまくいかない。やっぱり対話と運用力こそがほんとに重要だということにも繋がってきますよね。特にスタートアップは仕組み以上にそっちの方が大事でしょうね。



ーーどういう課題を持っている企業に使ってもらいたいですか。


膽畑さん:Pinterはスタートアップ向けだと思いますね。スタートアップは途中で方針が変わることが結構ざらですから、目標設定も柔軟性が必要。そうなったときにもPinterなら即座に対応できます。逆に言うと、スタートアップであれば、たくさん目標をつくるよりも一番大事なものは何かぐらいの方が良いかもしれないですよね。


スタートアップと言っても、10人くらいであればリーダーが全員の状況をほぼ把握できるし、同じ方向を向いていると思います。ただ、30〜50人くらいまで組織が大きくなってくると少しずつ違う方向を向いている人が出てくる可能性があります。こういう段階でPinterを活用して経営方針とシンクロさせた目標を立てることで、足並みが揃ってくると思うんですよね。


堀尾:スタートアップは、皆、必死に戦ってるんですけど、戦い方を間違わないようにしないといけない。人事やマネージメントの得意な人がいない中であっても、Pinterを活用すれば、皆が方向を見失わず、チームとして着実に成長しながら強くなれると思います。






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