被害女性とは初対面 強制わいせつの疑いで逮捕
マンションの内覧に訪れた女性に対する強制わいせつ事件で、警察は不動産仲介会社「エイブル」の社員の男を逮捕した。テレビ西日本のカメラは、任意同行の様子を捉えていた。
高島彩記者:
午前10時です。捜査員5人が、エイブル博多駅前店に入っていきます。

突然、捜査員が訪れ、騒然とする店内。
約1時間後に店から出てきたのは、強制わいせつの疑いで5月26日に逮捕された「エイブル」博多駅前店の社員・宮﨑有情容疑者(42)だ。

警察によると、宮﨑容疑者は4月15日、福岡市博多区のマンションの一室で、内覧に訪れていた26歳の女性に無理やりわいせつな行為をした疑いが持たれている。

どのように事件は起きたのか?
引っ越し先を探すために店を訪れた被害者の26歳の会社員の女性と、担当した宮﨑容疑者は初対面だった。2人は福岡市内のマンションを訪れ、女性が入居を希望する部屋に入り、ここで2人きりになった隙をみて、容疑者はわいせつ行為に及んだという。
犯行後も被害女性と物件を内覧 LINEの交換要求も
この日、3カ所物件を内覧しているが、宮﨑容疑者は2件目で犯行に及んだ後、3件目もそのまま内覧をしている。なぜ、2件目で女性は逃げ出さなかったのか?
被害女性は、この時逃げなかった理由を次のように警察に説明している。
被害女性:
住所や携帯番号など個人情報を渡していたので、途中で逃げ出したりするのは怖かった。

内覧の帰り際には、LINEを交換するよう求められたという。被害女性は、全ての内覧が終わった後に警察に被害届を提出した。
宮﨑容疑者は2020年6月、帰宅途中の見知らぬ女性(当時19)に対して無理やりわいせつな行為をした、強制わいせつの疑いで逮捕されている。ただし、この事件に関しては当時、不起訴処分となっている。
さらに捜査関係者によると、被害にあった女性の衣服を調べたところ、宮﨑容疑者が触った際のDNAが検出されたことが分かった。
宮﨑容疑者は、警察の調べに対し容疑を否認していて、現在は「弁護士が来るまで何も言わない」と話しているという。

内覧時の体制見直し エイブルの対応に街の女性は…
社員の逮捕を受け、エイブルは「事実であれば慚愧(ざんき)に堪えません。今後、同様の事案が発生しないよう信頼回復に努めて参ります」とコメントし、内覧時の体制を見直すと発表した。

内覧につきましては、当社社員は入室を控え、おひとりで来店された女性のお客さまには、女性社員がご案内できる体制を整えてまいります。(エイブルの発表文書より)

このエイブルの対応に、福岡の女性は…
街の人:
やっぱり、女性は女性が案内するみたいに、これからなっていかないとですよね。
街の人:
2人きりにならないとか、人数を増やしたりとか、(今回の事件を聞いて)家族とか誰か一緒に行ける人を探して、一緒に行きたいなと思いました。

高島彩記者:
宮﨑容疑者が警察署から出てきました。上着のようなものをかぶっていて、表情を見ることはできません。

宮﨑容疑者は、5月28日に送検された。
(テレビ西日本)