全国各地で早くも夏日や真夏日が訪れているが、みなさんは夏の暑さ対策は万全だろうか？ 近ごろは小型扇風機を持ち歩くのが当たり前となってきたが、最近は一味違う冷却グッズが登場している。
富士通ゼネラルは、身に着ける冷却加熱装置の最新モデル「Cómodo gear i2（コモドギア アイツー）」を、6月上旬から月額1万円のレンタルで提供すると発表した。製品名の「i」はイノベーション、「2」は第2世代を意味するとのことだ。
第1世代となる「Cómodo gear」は去年5月に登場し、首に装着した冷却部で血液から体を冷やす製品で、編集部では「首に掛けるエアコン」として取り上げた。
（参考記事：首に掛ける“エアコン”が快適そう…なぜ涼しくなる？仕組みを聞いた）
新モデルでも首を冷やすのに使われているのは、電流によって冷却・発熱を行うペルチェ素子で、これはコンピューターのCPUクーラーや小型ワインセラーなど、様々な分野に使われていることからご存じの方もいるかもしれない。
首の熱は、冷却水が通るチューブを介して腰などに取り付けるバッテリー/ラジエーター部分から排出する仕組みになっている。
軽量化し加熱モードも搭載
新モデルは、首に触れる冷却プレートを大型化するとともに、サイズ調節ができるマグネットバンドを追加。Lのみだったサイズ展開に、一回り小さいSサイズもラインナップに加えた。
また首に着ける部分を15g軽量化（Lサイズ）する一方、バッテリーとラジエーターが分割可能になり、腰の左右に分けて装着するなど重量感の分散ができるように変更。前モデルは汚れや傷が目立ちにくく警備員の制服などになじむダークグレーだったが、新モデルでは白に近い色をベースにしたカラーリングに一変している。
さらに新モデルでは冷却モードに加えて加熱モードも搭載し、それぞれ2段階（Low/High）のパワーが選べるとのことだ。新たに“首を温める”ことができるようになり、夏だけでなく冬の屋外などでの使用も想定している。
カラーリングを明るい色に変更するなど、去年出たばかりの製品を、早々にモデルチェンジしたのはなぜだろうか？続々登場する冷却グッズと比べて優れている点についても担当者に聞いてみた。
新モデルは「アスリートギア」
――去年登場したばかりなのに、なぜ新型機を作った？
去年の夏は多くのお客様から弊社ネッククーラーを求める声をいただきました。そのため、去年に引き続き、今年はよりお客様の要望・期待に応えたいと考え、新型機を投入することにしました。
――前モデルの評判は？
工場や倉庫といった、空調が届きにくい暑い作業現場で働く方々を中心に、首を冷やすことで快適に働けたというお声をいただきました。
――前モデルはダークグレーだったが、新型のデザインはどんなテーマ？
「アスリートギア」をデザインコンセプトとしています。
炎天下や空調が行き届かない環境で働く人たちは、まさに社会を支えるアスリートであり、義務感にかられて身に付ける安全装置ではなく、プロアスリートが選び抜いた道具のように「やる気をONにする」価値を目指しました。
前モデルのように、制服などが指定されている現場作業者や警備員などの一部のユーザーに限らず、新型モデルは様々なユーザーが身に付けやすい「スポーティーなスタイル」をデザインしました。
全体は明るいグレーを基調とし、さらにアクティブさを表現したイエローをアクセントとして取り入れています。また、熱を反射しやすく温度が上昇しにくい白に近い色とすることで、直射日光による温度上昇にも配慮しました。
――なぜレンタルだけなの？
ユーザーが必要な期間、必要な台数を利用できるようにするためです。また、ユーザーのニーズを一早く取り入れ、タイムリーに製品を改良することを理想としたときに、レンタルでの提供があっていると考えました。
――小型扇風機や電動ファン付きの服と比べたメリットは？
ペルチェの放熱方式が水冷式なので、高い冷却性を発揮することが期待でき、肌への直接的な冷却性と作業性を両立している点です。
――また来年も新型機が出る？
今年のユーザーの声をフィードバックして、よりユーザーが求める製品へと改良したニューモデルの販売を目指していきたいと考えています。
新モデルのスポーティーなデザインは、炎天下で働く人をはじめ様々なユーザーに受け入れられそうだ。夏の暑い日差しの下でもやる気をONにしたい人は、数ある冷却グッズの選択肢の一つに加えて見てはいかがだろう。
【関連記事】
首に掛ける“エアコン”が快適そう…なぜ涼しくなる？仕組みを聞いた
熱中症対策に「手のひら」を冷やすアイテムが登場…なぜ効果的なのか聞いた
