隕石から「糖」を検出
東北大学を中心とした研究グループが、生命の誕生に欠かせない「糖」の分子を隕石から初めて検出したと発表した。生命の起源を探るヒントになるのではと注目されている。
研究成果を発表したのは東北大学の古川善博准教授。東北大学や北海道大学などの研究グループが最新の技術で隕石を分析したところ、糖の成分が検出された。
東北大学理学研究科 古川善博准教授:
我々の生命の中の非常に重要な根幹を担っているRNAという分子があるが、その分子に含まれている「糖」を隕石から初めて検出することができた
古川准教授はオーストラリアとモロッコで見つかった別の隕石から、生命の材料とも呼ばれるRNA=リボ核酸を構成する糖の一種「リボース」の検出に成功。その後の分析から、地球上には存在しない糖分子であることがわかった。
東北大学理学研究科 古川善博准教授:
地球の生物が作った糖が混入したことではまったく説明ができない。地球外由来のものと考えるしかない
生命の起源が宇宙にあった可能性にもつながる今回の研究成果。古川准教授は今後、NASA=アメリカ航空宇宙局から新たに提供を受けた複数の隕石を分析し、どれだけの糖が地球外からもたらされたか明らかにしていきたいという。
(仙台放送)