三重大学が学生に提出を求めた誓約書

「会食はしません」「カラオケはしません」三重大学が学生にこうした誓約書の提出を求めていたことが分かり、波紋が広がっている。

FNNが入手した誓約書と書かれた1枚の書類。国立の三重大学が一部の学生に対し提出を求めた誓約書だ。

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学生の安全を保つために誓約を求めるこの対応に、学内外で波紋が広がっている。

三重県津市にある三重大学のキャンパス。
これまで授業はオンラインで行われていたが、5月10日から三重県内在住の学生を中心に大学内での対面授業が始まった。

感染防止を目的とする8項目を守る誓約書

しかし4月22日、大学から届いたのが通学に関する誓約書だ。三重大学では緊急事態宣言の出ている地域の学生に対して、誓約書の提出を求めていた。

その内容を見てみると「会食はしません」「学内では1人で食事をします」「カラオケはしません」など感染防止を目的とする8項目を守ることを誓約するというもの。

全学生が閲覧できる専用サイトからダウンロードして、緊急事態宣言の対象地域から通う学生は必要事項を書き込んだ上で大学に提出する形になっていた。

誓約書提出に賛否の声

誓約を破っても「罰則などは想定していない」としているが、ネット上では「仕方ないと思う」など賛成の声がある一方で、批判の声も続出。

さらに大学の教授の一部からは「学生の人権をどう考えているのか」などの声も上がった。

誓約書の提出対象の学生は…

誓約書の提出対象・愛知県在住の学生:
正直言ったら差別みたいな感じになっちゃってるから悲しいなとは思うんですけど、でも仕方ないかなって感じです。

三重在住の学生:
そもそも対面授業を再開するって言ったのも大学なんで、わざわざそこまでする必要はないかなとは思います。

これまでに学生が絡むクラスターが4回確認されている三重大学。5月12日から緊急事態宣言の対象地域となる愛知県から通学する学生もいるという。

2020年末に保健所に対しては「大学の行動規範を守らずに生じた感染事例や感染後の対応に問題がある場合には処分の対象となり得ることを周知する」と処分にも言及していた。

大学側は問題視する声を受け、誓約書を廃止し確認書を作成予定だという。

(「イット!」5月11日放送分より)