内田裕也さんの「ロックンロール!葬」
3月、肺炎のため亡くなった内田裕也さんのお別れの会が4月3日、東京・青山葬儀所で行われた。

妻の樹木希林さんが亡くなってから、わずか半年・・・後を追うように旅立った裕也さん。
ゆかりのある人たちが、お別れの言葉をかけていった。

生前の父を語る 娘・也哉子さん
そして最後に挨拶の場に立ったのは、 喪主を務めた裕也さんと希林さんの一人娘、也哉子(43)さん。
喪主 娘・也哉子:
生前母が口にしたように、こんなにわかりにくくてわかりやすい人はいない、世の中の矛盾をすべて表しているのは内田裕也、ということが根本にあるように思えます。
けれども今日、この瞬間、目の前に広がる光景は、私にとっては単なるセレモニーではありません。
裕也を見届けようと集まられたお一人お一人が持つ父との交歓の真実が、目に見えぬ巨大な気配と化し、この会場を埋め尽くし、ほとばしっています。

1700人が弔問
今回のロックンロール葬には、約1700人が弔問に訪れ、記念撮影をする裕也さんのファンの姿も見られた。


也哉子さんの夫・本木雅弘さんが語る内田裕也
也哉子さんの夫、本木雅弘さん(53)は…
本木雅弘:
ある時代を共に過ごした方々、裕也さんは、そういう意味では本当に樹木希林さん同様差別のない人だったので、立場や国籍やいろんな関係を飛び越えて、そこにすっと行ける人だったので…

最後に裕也さんに声を掛けるならと問われた本木さんは…
それは「ロックンロール」しかないでしょう。

夫婦関係を語る 也哉子氏
生涯ロックンロールを貫いた裕也さん。そんな父と、母・希林さんとの関係について也哉子さんは…
喪主 娘・也哉子:
母は晩年、自分は妻として名ばかりで、夫に何もしてこなかったと申し訳なさそうにつぶやくことがありました。
こんな自分につかまっちゃったばかりにと、遠い目をして言うのです。
そして、半世紀近い婚姻関係の中、折々に入れ替わる父の恋人たちに、あらゆる形で感謝をしてきました。

喪主 娘・也哉子氏:
けれど真実は、母がそのあり方を自由意志で選んだのです。そして父も、一人の女性にとらわれず、心身ともに自由な独立を選んだのです。
2人を取り巻く周囲に多大な迷惑をかけたことを謝罪しつつ、今更ですが、このある種のカオスを私は受け入れることにしました。
まるで蜃気楼のように、でも確かに存在した2人。私という2人の証しがここに立ち、また2人の遺伝子は次の時代へと流転していく、この自然の摂理に包まれたカオスもなかなか面白いものです。

娘が亡き父に送った最後の言葉「安らかに眠るな」
そして、也哉子さんは最後をこう締めくくった。
喪主 娘・也哉子:
最後は彼らしく送りたいと思います。
内田裕也へ
Don’t rest in peace(安らかに眠るな)
Just Rock’n Roll!!(ロックンロールであれ)


(「めざましテレビ」4月4日放送より)