沖縄テレビ 稲嶺羊輔アナウンサー;
国際通りから1本中に入った「むつみ橋通り」に来ています。
こちらには、ある一風変わった方法で泡盛を提供するお店があるんです。

約8畳の小さな店に並ぶ、何やら見慣れない3台の機械。
実はこれ…泡盛の自動販売機。

9月にオープンした「セルフスタンドバー・ぐるまーう」。
店内に設置された自動販売機では、13酒造所18種類の泡盛を取り扱っている。
中には泡盛をベースにした紅茶やフルーツ味のお酒もあり、普段泡盛を飲まない人でも楽しめるラインナップとなっている。

沖縄テレビ 稲嶺羊輔アナウンサー;(紅茶味の泡盛を飲んで)
これ何杯でも飲めちゃう感じですね。楽しいですね。

お客さんも、初めて見る機械に興味津々。
価格はどれも200円、自らボタンを押して気軽に一杯というスタイルが好評だ。

泡盛は、若者のアルコール離れやお酒の種類の多様化などもあり、出荷量は14年連続で減少していて、消費拡大が課題となっている。
そんな中、「ぐるまーう」の代表・加納牧子さんは、夫婦ともに泡盛好きだったことが高じ、数年間の構想のすえ、泡盛を手軽に楽しんでもらいたいと、自ら自動販売機を開発した。

加納牧子さん;
色んな味を楽しめて、若い方たちも楽しめるお酒なんだよというのを伝えられるかなと思っています。

観光客の増加で以前よりも人通りが増えたとは言え、シャッターを下ろしたままの店舗も目立つ商店街で、新たに店を開こうと思ったのにはある理由があった。
50年以上前からこの場所でブティックを営んできた、母・澄子さんの存在だ。
牧志の子どもだから「牧子」と名づけられた加納さんは、まちぐゎー(市場)で商売人として働き続けてきた母の背中を見ながら育った。

加納牧子さん;
なんとなく小学校の頃から、私は将来きっとまちぐゎー(市場)のおばちゃんになって、おばーになっていくんだろうなみたいな、なんとなく感覚的にそういうのがありまして。

別の店舗で営業を続け、商店街を盛り立てている澄子さん。娘の泡盛に対する想いを聞き、この場所を託すことを決めた。

母・澄子さん;
他のところを借りたらどうなの?とも言ったんだけど、やっぱり自分の子どもがこういうのを作ったら、親として反対するわけにはいかないでしょ。
(ただ)地球がある限り、私は死ぬまで働くかもよ(笑)

母のバイタリティーを受け継ぎ、加納さんが新たにオープンした「ぐるまーう」には、観光客だけでなく、地元の泡盛じょーぐー(好き)が連日訪れ憩いの場となっている。

地元客;
泡盛の売り上げもだいぶ落ちているらしくて、だから泡盛好きとしてはこういうのを流行らせてもらって、もう一度泡盛を復活させたいなと思いますよ。

すると、そこにある一人の男性がやってきた。

地元客;
コーヒー(味の泡盛)、おすすめですよ。

転勤男性;
コーヒー?そうなんですか?飲みやすいですか。

1年前に転勤で沖縄に移り住んできた、愛知県出身の男性。
普段はビールしか飲まないと言うが、おすすめされたコーヒー泡盛を飲んでみると。

転勤男性;
飲みやすいですね、コーヒー(の味)ですね。
泡盛ってすごい強くてきついイメージがあるんですけど、すごい美味しいですよ、本当に。
自販機だから気軽に、これ飲んでみようかなってなりますよね。(普通のお店では)なかなかならないじゃないですか。

1人の男性が泡盛の新たな魅力を知り、泡盛を通じて新たな出会いが生まれた。
観光客の中には、このお店で気に入った泡盛をお土産で買って帰る人も多いと言う。
加納さんはこの自動販売機を、空港や人手が少ない飲食店などにも設置してもらい、泡盛の更なる普及に繋げるビジョンを描いている。

加納牧子さん;
販売機を通じて、沖縄にはこんなにいいお酒があるんだよって、日本最古の蒸留酒・泡盛を広げたい。
また私たちがそういう活動をすることによって、沖縄全体に貢献したい。

(沖縄テレビ)

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