“合意の条件” 日韓でどれだけ詰められた?

11月22日、日韓両政府は韓国政府が破棄するとしていた軍事機密を共有するための協定、いわゆるGSOMIAの破棄について条件付きで延期することで合意した。

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これに関して、午後6時から韓国大統領府と経済産業省が緊急会見を行った。

韓国大統領府は「GSOMIAの破棄を一時的に取りやめる」ことを日本政府に通告、また「輸出管理の問題をめぐる提訴を取りやめる」ことを発表。

一方、経済産業省は会見の中で
「韓国側が輸出管理の現状の問題点について、改善に向けた意欲を示していると判断」
「輸出管理政策対話について、局長級対話を行い、両国の輸出管理について相互に確認したい」
「個別品目ごとの日本と韓国の間の健全な輸出実績の積み上げおよび、韓国側の適正な輸出管理の運用によりその見直しの検討が可能となる」

などと語った。

両国の会見について、フジテレビ・鴨下ひろみ国際取材部長が解説した。

フジテレビ・鴨下ひろみ国際取材部長:
韓国側もポイントとしてはほぼ同じだったと思います。つまり、輸出管理の問題について日韓が局長級の対話を再開させるということ。輸出品目に関して、韓国側は日本側が「再検討する」というような言い方をしたようなのですが、経産省の会見では「個別品目ごとに輸出管理の実績を積み上げ、健全な管理が行われているということが積み上がっていけばいずれ見直すこともあり得る」ということで、ちょっとスタンスが違うんじゃないかなという印象を受けました

フジテレビ・風間晋解説委員:
何か、GSOMIAの期限にとりあえず間に合わせるために合意という形はなんとか作ったんだけれども、実はそのとても大事な部分である「合意の条件」について、日韓両国政府で本当にどれだけ詰め切っているのか、というところに不安を感じざるを得ない会見でしたね、両方とも

フジテレビ・智田裕一解説委員:
日本から韓国への輸出管理に関して、2つ措置が取られています。1つは半導体の製造に必要とされる3つの品目について、1回審査をパスすればそのあとはもう輸出できる、という体制から、個別輸出許可に切り替えたということ。もう1つは、輸出を最も優遇する“ホワイト国”から韓国を除外するという話だったんですよね。経産省の会見では、個別審査している3つの品目について、一定程度の前進というのが見込まれるのを受けて、見直しに向けて課長級・局長級の協議をしていきましょう、というお話をしていたのですが、具体的に「これ」というのはなかったですよね

(「Live News it!」11月22日放送分より)