臨場感を求めるならスタジアム、自宅で手軽に楽しむならテレビ中継。
この2つから、いいとこ取りした新しいスポーツ観戦の形が誕生した。
VR空間でJリーグ観戦

テレビなどが一切置かれていない部屋。
ここで手渡されたのは、VRゴーグル。
装着してみると、そこに映し出されたのは、JリーグとNTTドコモが開始した新たなサービスだった。

VRゴーグルやタブレット端末の専用アプリで、VR空間でJリーグの試合を観戦できる体験。
試合会場には、ピッチサイドに360度カメラ。
さらにピッチ全体を映すふかんカメラやゴール裏の専用カメラなど、あわせて8台のカメラが設置され試合を中継する。

VRカメラ設置技術者
「これは、一般の人から見たら、本当に特別な映像です。なぜなら、スタジアムに来ている人よりも近くで選手を見ることができるからです」
自分の好きなタイミングで視点を切り替えられ、まさに没入できるのが特徴。

鹿島アントラーズの攻撃陣が絶好調だった試合では、3点目が決まるとテレビ中継では、すぐさまリプレーシーンが流れたが…
VRでは、コンサドーレ札幌のキーパーが非常に残念そうにお尻をついている映像が間近で確認できた。
また、VR空間では、試合映像だけでなく、リアルタイムに試合情報、スタッツが更新されるほか、出前の注文も可能。
極めつけは、アバターを使って友人と会話しながら観戦体験を共有できる。
友人と会話しながら観戦も

スタジアムが抱えるアクセス問題などの解消だけではなく、新規のファン獲得のコンテンツとして期待が集まるVR観戦。
NTTドコモ コンシューマビジネス推進部・岩本和久デジタルコンテンツサービス担当部長は、
「5Gという非常に素晴らしい高速大容量のネットワークが入る。このような面白い配信サービスなどを組み合わせ、今までにないスポーツの観戦体験を多くのユーザーに楽しんでいただきたい」と話す。

そして、これからの時代を見据えた新たな観戦スタイルに、Jリーグの村井満チェアマンは…
「サッカーはスポーツの中でも類いまれなる360度の競技です。VR観戦は自分がプレーヤーになったような錯覚さえも起こす。サッカーはそういう商材のような気がします。本当の意味でのサッカーの醍醐味、リアルなすごみがわかる」と期待を寄せる。

(「Live News α」4月15日放送分)