凶器は「パン切り包丁」幸せそうだった家族
時に、SNS上でヒット曲を熱唱する姿を公開し、時に、幼い子を抱き、子育てを語っていた三浦咲子容疑者、27歳。
この記事の画像(3枚)3月30日、青森県十和田市で、内縁の夫・和田恭平さん(30)を殺害した疑いで逮捕されました。
夫は首を刺されていて、凶器とみられているのは、長さ30センチの「パン切り包丁」です。
事件が起きるわずか5日前に投稿された動画には仲睦まじい母と子の姿が映されていました。夫婦の間に何が起きていたのでしょうか?めざまし8は三浦容疑者の母親を取材。事件の背景を迫いました。
近隣住民に話を聞くと、三浦容疑者は亡くなった和田さん、そして子供達とともに楽しそうに草むしりをしている姿が目撃されていました。それは事件の2日前のこと。三浦容疑者は和田さんと4人の子どもと6人暮らしだったといいます。
SNSにはこんな投稿が…
「べびたんは家族の癒やしでありいつも笑顔にしてくれる大切な存在いつもありがとう」
子どもたちとの幸せそうな姿を見せていた三浦容疑者。家族の様子は近所の人の目にもとまっていました。
近所の人:
感じの良い夫婦でした この辺で雪遊び、そりをひっぱったり子供さんたち元気に遊んでいました。お父さんはそこで雪かきしたり…
三浦容疑者を知る人:
子供とかと一緒にいろんな行事とかを(SNSに)投稿していて、本当に楽しそうで、まさかこんな感じになると誰もが絶対思ってないことだと思う
「子育て」と「エステ経営」SNSでママから支持
三浦容疑者は子育てだけではなく、力を入れていたものがありました。
三浦容疑者の友人:
エステを経営していて子供のためにも旦那さんのためにも一生懸命、本当にやっていました
家族のためにもとエステサロンの経営に励み、お客さんを集めるためか、子どもを抱えながらスクワットする姿などをSNSで公開。子育てママから支持を得ていたといいます。
公私ともに順風満帆だったように見える三浦容疑者。しかし取材を進めると、2人の間に亀裂が生じていたことも分かりました。
三浦容疑者の友人:
ストレートにものを言いすぎるのでカチンとされたり。(2人は)一度疎遠になって…
三浦容疑者と和田さんは過去に2回ほど酒を飲んでケンカになり、ケガをするなどして警察沙汰になったこともあったといいます。その時は、本人たちが望まなかったため事件化されることはありませんでした。今回の事件が起きた日も、2人はお酒を飲んでいたことがわかっています。
元埼玉県警捜査一課の佐々木成三氏は、今回の事件のポイントを次のように指摘します。
元埼玉県警捜査一課・佐々木成三氏:
パン切包丁を使ったとなると、何か衝動的で、その場の感情的な抑制が出来ずに犯行に至ったというのが強く推測できるのかなとは強く感じます
容疑者の母語る「頑張り屋さん」「悩み見せず」
果たして突発的な出来事だったのでしょうか?容疑者の母の元へ取材に訪れると、ポツポツと娘との関係について語り始めました。
三浦容疑者の母親:
はい。今(赤ちゃんを家に)来させたばっかりで…
Q:咲子容疑者は何か悩まれていましたか?
三浦容疑者の母親:
頑張り屋でしたので、そういったもうね、あまり私には見せなかった。相談はありましたけど、重要なところはやっぱりあの子だからこそ、うーんっていうのもあります。あると思います
Q:何がきっかけだったでしょうか?
三浦容疑者の母親:
私も全然わからないんです。男女のことなので結局。全然聞かされてないので…
母親に悩みや苦労の姿は見せずに、仕事や子育て、内縁の夫に向き合っていたといいます。
Q:こちらで生まれて育った?
三浦容疑者の母親:
そうです。私が。私の育て方が悪かった…
涙とともにそんな言葉を漏らしました。この時、おんぶしていたのは三浦容疑者が育てていた赤ちゃんです。
Q:お子さんたちは今お母さまが預かっていますか?
三浦容疑者の母親:
はい。今来させたばっかりで、おぶったばっかりだから…
突然の事件で、家族の日常の光景は一変してしまいました。防ぐ手だてはなかったのでしょうか?動機の解明など捜査の進展が待たれます。
(「めざまし8」4月6日放送より)