強盗犯と“マッチング” 手軽さに潜む危険

交際相手や結婚相手をスマートフォンから探せる「マッチングアプリ」。
街行く人々に聞いてみると「興味本位で登録したことがある」「友達がアプリをきっかけに結婚した」などの体験談が挙がるなど、今やごく普通に使われていた。しかし、このマッチングアプリ、利用に伴うトラブルが大きな問題となっている。

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21歳男性:
(アプリでは)24歳の人だったけど、会ってみたら32歳の主婦でびっくりした。

利用者へのアンケートによると、マッチングアプリやサービスでのトラブルを経験したことがある人は、男性・女性ともに半数程度。

これらのトラブルの原因となるのが、嘘の情報を登録する利用者の存在。
なんと、アメリカではアプリを通じて会いに行った相手が「強盗犯」だったという事件が発生しているのだ。

この事件では、15~19歳の男女5人がマッチングアプリ「Tinder(ティンダー)」上に、女性を装った偽のプロフィールを登録。
このプロフィールを通じて呼び出された少なくとも11人の男性が強盗に遭い、ナイフを突きつけられ車を乗っ取られる被害を受けている。

また、マッチングアプリを悪用した事件は日本でも発生。
2018年2月、兵庫県三田市の女性会社員がアメリカ人男性に監禁・殺害された事件でも、ふたりが「Tinder」を通じて知り合っていたことが判明しているのだ。

この「Tinder」はこれまでに“300億組の出会い”を提供したとされ、世界的に広がりを見せているアプリ。

スマートフォンの位置情報から近くにいる別の利用者の写真が表示され、写真を左右にスワイプすることで好意があるか否かを伝えることができる。
「好意がある」と伝えた利用者同士はメッセージのやりとりができるようになる、というものだ。

実名を公開する必要はなく、電話番号・生年月日・写真1枚を登録すれば無料で利用できるという手軽さが人気となっている。

しかし、その手軽さが思わぬ危険を呼ぶことにも繋がる、マッチングアプリ。

Tinder側はアメリカでの事件を受け、現地のメディアに「初めての相手と会う場合は、人のいる公の場で会う」ようにコメントしているが、現在、未成年に対してマッチングアプリの利用をすすめるサイトも存在するなど、利用者の低年齢化という問題も発生している。

保護者女性:
いざ自分の子ども、もしくは身近な人(が利用したら)と思ったら考えますね。
使ってほしくはないですよね。


世界中で利用される、人気のマッチングアプリ。
思わぬトラブルに巻き込まれないため、利用には十分な注意が必要だ。


(「Live News it!」5月13日放送分より)