電気自動車の価格破壊。
48万円の中国製格安EVの実力とは。

日本の軽自動車の規格より、50cm短い全長2.9メートルで、4人乗り。
2020年7月に発売以来、すでに20万台が売れたという「宏光ミニEV」。

あの「テスラ」を超えて、今、中国で1番売れている電気自動車。

人気の理由は、日本円でおよそ48万円からという格安価格で、キャッチフレーズは“人民の足”。

運転席の前には、小型の液晶画面が1つ。

安っぽさをそこまで感じさせない、シンプルなデザイン。

実際に運転してみると、キーンという音がするが、電気自動車なので静か。

少しアクセルを踏み込んでみると、すごく加速がいいというわけではないが、すぐに時速50km程度に達した。

この“中国人民の足”、安さの理由は、通勤や買い物など、日常の足として割り切った性能。

安いタイプの電池を使い、航続距離は最長120km。

旅行先などで便利な急速充電には対応していない。

上汽通用五菱自動車・張益勤氏「宏光ミニEVは市内の短距離移動用に作ったもので、長い航続距離や必要以上のハイテクはいりません。わたしたちは、この自動車の海外進出を積極的に進めます。わたしたちの目標は、(宏光ミニEVを)世界に広げて、世界の人民の足になることです」

脱炭素で、普及が加速する電気自動車。

中国発の格安EVが、台風の目になるかもしれない。

この中国の“格安EV”について、フジテレビの風間晋解説委員に聞く。

フジテレビ・風間解説委員「中国は、地域による経済格差が大きいので、格安の車への需要もまた大きいと思いますが、もう1つ見逃せないのが、中国政府の産業政策です。2025年の、国内の新車販売台数に占めるEVなど新エネルギー車の比率を、20%前後にするという目標を掲げています。補助金たっぷりのEVだからこそ、50万円を切るような格安が実現できている面があると思います。さらに、充電ポストの増設など、そういうことも進んでいて、EVの日本人オーナードライバーの感覚では、EVの方が、ガソリン車よりもランニングコストが安いということなんです。中国は今、EVメーカーの戦国時代ですが、政府の目標達成のためには、この格安EVの販売台数が鍵になりそうです。死角があるとすれば、安いバッテリー。この耐久性がどれぐらいあるのかが、まだわからないことかなと思います」

内田嶺衣奈キャスター「確かに、そのあたりも気になります。中国は、産業政策として電気自動車の普及を図っているようですが、地球への優しさ、環境への配慮というのも、合わせて目を配る必要があるかと思います」