トランプ大統領はVC-25要人輸送機に乗って来日した(写真下)。

この記事の画像(6枚)

この機体は大統領が乗っている時にのみ「エアフォースワン」という呼び名:コールサインを使う。

今回エアフォースワンは横田基地に降りトランプ大統領は基地内で演説を行って兵士と関係者を激励したが、その演説会場には日本に常駐している戦闘機2機種が展示してあった。
一つは岩国基地に配備されたアメリカ海兵隊のF-35Bステルス戦闘機(写真下)だ。

このステルス戦闘機は短距離離陸・垂直着陸が可能なため、海軍の空母より飛行甲板の長さが短い海兵隊の強襲揚陸艦に搭載して揚陸支援攻撃を遂行できる。

もう一機は三沢基地に常駐するF-16CMで、垂直尾翼に「WW」の文字を確認できる。これはワイルド・ウィーゼルという特別な役割を果たす機体という意味だ。
かまぼこ型の空気取り入れ口の下にHTSという装備が確認できる(写真下)。

F-16CMはこの装置によって敵のレーダー電波を読み解き、その電波発信源に向かって飛んで行く特別なミサイルを発射する。
つまり、敵の防空網に穴をあけ、それに続く戦闘機や爆撃機のための空の道を作るのがその役割りだ。
ここのところ半島や日本周辺に姿を見せる、北が最も恐れていると言われるB-1B爆撃機の空の通り道を開くこともできる。

アメリカ軍の最高司令官である大統領は抑止のため何処に行っても戦略核兵器を常に発射できるぞという体制を維持していなければならない。
というわけで戦略核兵器の発射指示装置、いわゆる「核のフットボール」という装置が大統領の傍らに必要となる。
来日時の大統領の近くに必ずいた女性兵士が持っていた膨れ上がった鞄がそれと思われる(写真下)。

人類の運命がかかった鞄を持った女性兵士は大統領が乗った時点でコールサイン「マリーンワン」と呼ばれる海兵隊のヘリコプターVH-D3(写真下)に乗り込んで大統領とともに横田基地から次の目的地、霞が関カンツリー倶楽部に向かった。

つまり人類の運命はこのマリーンワンの中にあったということか・・・

戦略核兵器という観点からは、トランプ大統領の横田到着の後、沖縄・嘉手納基地に「空飛ぶペンタゴン」と呼ばれる飛行機(タイトル写真)が飛来している。
ジャンボジェット機をベースにした「E-4B国家空中作戦センター」という、全世界のアメリカ軍と連絡が取れるように、様々な通信機材を積んだ機体だ。
機体の上部にはたくさんのアンテナが飛び出しているが、ひときわ目立つ前方上部のコブの中には衛星とつなぐパラボラアンテナがあると言われている。
また機体の後ろや下からは全長8㎞のアンテナが伸び、これを使って海中深く潜航中の潜水艦、例えば核ミサイルを積んだ戦略原潜にも発射指示ができるという仕組みになっている。
万が一の有事の際には大統領がこの機に乗り込み、先週から嘉手納に配備された米空軍のF-35A戦闘機が援護にあたる想定かもしれない。

大統領の海外への移動は、アメリカ軍にとっては最高司令官の移動ということになる。
従ってそれは一大イベントというよりは一大オペレーションなのだ。

(文責:松島 スタッフ:能勢・北原)