2019年も残すところあとわずか…大掃除の季節がやってきた。「お掃除王子」の異名を持つプロに、ちょっと手抜きをしてもキレイにできるテクニックを聞いた。
“プロ”が指摘する「最初に手を付けるべきところ」
この記事の画像(24枚)今回アドバイスを頂いたのは、日本清掃収納協会代表の“お掃除王子”こと櫻井皇児さん。手抜きしながら部屋がきれいになる」テクニックを聞いた。
櫻井さんと一緒に名古屋市の稲吉さんのお宅へ。
大掃除でまず初めに手を付けるべき場所。人によってさまざまだと思うが、櫻井さんは意外なところをあげた。
櫻井さん:
まず、壁や天井をお掃除していただきたいと思います
壁は見過ごしがちだが、面積が広い分掃除するとずいぶんと部屋がきれいになった感じに。他のところをちょっと手抜きしても印象がだいぶ違うという。
櫻井さん:
意外と見えないところにホコリがたくさんついているんです。部屋全体が明るくなるので綺麗になります
まずは、キッチンへ…。
櫻井さん:
換気扇やガス台は皆さん掃除されてると思うんですけど、意外と人の目線にあるキッチンのボードとかパネルとか、皆さんお掃除ができてなかったりとか
キッチンの壁も見逃しがち…。そこで、まずはその壁の掃除。稲吉さんの家はタイル地の壁だが、この場合、掃除に使うものは100円ショップでも手に入るものばかり。
“セスキ炭酸ソーダ”に、キッチンペーパー、それにサッシブラシ。
まずは、セスキ炭酸ソーダを吹き付けてからキッチンペーパーをかぶせて、湿布状にする。
待つこと5~10分。汚れが浮き上がってきたところで、キッチンペーパーごとふき取り、残った汚れをサッシブラシでこすると、みるみる落ちていく。
その後、水拭きと乾拭きで仕上げれば終了。目地の油汚れも落ちた。
「やった感」を全面に…プロの鉄則・光らせるワザ
そして、家族など目にした人に“掃除しました”という印象を手っ取り早く与えるには…
櫻井さん:
『光るところは光らせる』っていうのがプロの鉄則になります
蛇口など金属部分をピカピカに光らせる、というのがプロの鉄則。履き古したストッキングを水で濡らして、巻き付けるように磨けば簡単!
キッチンペーパーで拭けば、あっという間にピカピカに。
壁に蛇口などの金属、まずはこれだけでもキッチンがずいぶんとキレイになった。
壁のほこりはコロコロするだけで簡単に
続いてはリビングの壁を掃除。ここで使うのは、長い柄のついた粘着クリーナー。
これも100円ショップで手に入る。特にクロスを貼った壁に威力を発揮するというが、傷がつかないように粘着力があまり強くないものを選ぶのがポイントだ。
櫻井さん:
エアコンの周りにほこりが意外とついています
まずはエアコンの周りからコロコロと転がすだけ、何のコツもいらない。テレビの裏にも楽々と届いた。粘着クリーナーにはびっしりとほこりがついていた。
天井掃除もコロコロと簡単に。力もいらず、ほこりが舞うこともない。
窓も網戸も洗剤不要…網戸の掃除には「針金ハンガー」と「段ボール」
壁がきれいになったぶん、今度は窓の汚れが気になる。次は窓の掃除。
櫻井さん:
まずはほこりがついているので、乾いている汚れは乾いているうちに取り除きます
最初に濡らしてしまうと、汚れが固まってとりにくくなることがあるという。
そこでまずは乾拭きでほこりを取り除き、それから水をスプレーして濡らす。20~30秒おくと汚れが浮いてくる。
あとは100円ショップなどでも売っている窓用ワイパーを使って、水を切るだけ。拭きあとや繊維がガラスに残ってしまうので、雑巾は使わない。
ひどい汚れでなければ洗剤は必要ない。確かに水だけでピカピカになった。
そのまま網戸の掃除へ。そのまま掃除機をかけても、空気ばかり吸って肝心のほこりは取れない。この時、櫻井さんが役立つというのが「針金ハンガー」と「段ボール」だ。
針金ハンガーを伸ばして、段ボールにつけたものを網戸の裏に当てて掃除機で吸うと、網戸についたほこりをしっかりと吸うことができる。
次に、水に浸したスポンジで網戸の汚れを吸着させて、バケツでゆすぎ、これを2~3回繰り返す。この方法なら、網戸を外して水洗いする手間も省ける。
網戸も、洗剤なしで綺麗になった。
そしてカーテンは、洗える素材であればそのまま洗濯機へ。
櫻井さんによると、上の部分を輪ゴムで束ねておけば、フックを付けたまま洗っても「大丈夫」。面倒なフックの取り外しをすることなく、楽にきれいにすることができる。
洗濯後は元の通りカーテンレールに吊るしておけば、干したのと同じ。そのままで乾くので手間を減らすことができる。
稲吉さん:
明かりの感じが違いますね!
大掃除と呼ぶほどのことはしていないが、手っ取り早く部屋を明るくすることができた。
イヤな換気扇の掃除もお手軽に
今度は、苦手な人が多い換気扇の掃除。油汚れが取れにくく大変だが、櫻井さんが手軽にキレイにする方法を教えてくれた。
まずはカバーを外し、セスキ炭酸ソーダを吹き付け、キッチンペーパーを貼り付ける。
5~10分後、汚れが緩んだところでペーパーごとふき取ると、あっという間にきれいになる。
また、目に見えない溝の汚れには端が斜めになったタイプの「割りばし」を使って掃除。この端が溝にフィットして、汚れをかき出す。
最後は玄関のたたきの掃除。ここで役立つのは、なんとトイレットペーパーの芯。
切り込みを入れて、先を斜めに切り落とし、掃除機のノズルにつけてテープで固定する。
これを使うことで、たたきのような固い場所でもノズルを保護し、傷がつくのを防ぐことができる。
隅にたまった砂やほこりも吸いやすく、使い捨てできるので汚れやすいところでも使える。
砂やほこりを取り除いた後、水拭きするときはタオル地の雑巾ではなく、着古したシャツやシーツなどがオススメだ。
繊維の織り方が汚れをかきとるのに適しているそうだ。
忙しい年末の中での大掃除、効率よくキレイにするためにプロのアドバイスを参考にしてみよう。
(東海テレビ)