アメリカ軍の戦略コマンドは29日、B-2Aステルス戦略爆撃機が集中的に配備されているミズーリ州ホワイトマン基地からB-2A(タイトル写真)を一機、太平洋軍のエリアに飛行させたと発表した。
B-2Aはアメリカの戦略爆撃機の中で垂直尾翼がない等徹底したステルス設計で知られる機体で、B61という核爆弾を最大16発搭載可能。
全部で20機しかない、まさにアメリカ軍にとっての虎の子だ。
B-2Aの太平洋軍エリアへの派遣理由は「同盟国へのアメリカのコミットメントを示すため」と説明している。10月29日(日)の航空観閲式に姿を見せると言われ注目されていたものの悪天候により観閲式そのものが流れてしまった。

一方、きょう30日には嘉手納基地にはやくも米空軍のF-35A二機が配備された(写真下)。おそらく先々週ソウル近郊で開催された航空宇宙・防衛産業展示会「ADEX2017」で展示されていた機体で、11月から6か月間配備と報じられた12機の内2機。残りの10機はアメリカ本土の基地から空中給油を受けて嘉手納に飛来し、配備される。

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航空軍事評論家の石川潤一氏によると、そのF-35Aが搭載可能な「2,000ポンド級(1トン)バンカーバスター」の20倍の貫通能力を持つ「30,000ポンド級(14トン)貫通爆弾 BU-57/B MOP」もB-2Aは搭載できるとのこと。
太平洋軍のエリアに飛ばしたというのは航空観閲式のことだったかもしれないが、それとは別にグアムのアンダーセン空軍基地に別の機体が展開し、すでに戻ったとの話もある。

米空軍の戦略兵器に関しては週末、これだけではなかった。
アメリカのペンス副大統領は10月27日、マイノット空軍基地を訪れ、「アメリカは北朝鮮が核、弾道ミサイル計画を放棄するよう経済的・外交的圧力をかけ続ける。すべての選択肢がテーブルの上にある」と演説している。
マイノット基地にはB-52H爆撃機の内、核兵器搭載可能な機体がある。ペンス副大統領はB-52H爆撃機を背にして「アメリカの敵は、アメリカ軍の能力を疑うべきではない」とも発言した(写真下)。

さらにペンス副大統領はICBM=ミニットマンⅢ型大陸間弾道ミサイルも視察している(写真下)。

アメリカ軍の戦略核能力を見誤るなと言わんばかり。この演説と視察はアメリカの戦略コマンドによって30日から始まる「グローバルサンダー」という戦略核兵器を扱う訓練を前にしたものだ。

また、韓国を訪問したマティス国防長官は「アメリカは北朝鮮の核武装を受け入れない」「北朝鮮の核兵器使用には、効果的かつ圧倒的は軍事的対応をとる」と述べている。この週末の状況を見る限りアメリカは決して引かない構えだ。
(文責:松島 スタッフ:能勢・北原)

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