北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は25日、「明らかにアメリカ側が宣戦布告した」「我々はあらゆる手段で自衛する権利がある。アメリカの戦略爆撃機を領空外でも撃墜できる」と述べている。
これに対しアメリカ・ホワイトハウスは「宣戦布告していない。ばかげている」と発言を一蹴した。
北朝鮮はアメリカの戦略爆撃機を撃墜できるのか?

北朝鮮が運営する宣伝サイトがアメリカへの敵意をむき出しにした動画を公開した。
それによるとB-1B戦略爆撃機やF-35ステルス戦闘機が、北朝鮮のKN-06らしき地対空ミサイルで撃墜され(タイトル写真)、さらに潜水艦発射弾道ミサイルがアメリカの空母に命中、炎に包まれている(写真下)。

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衝撃の演出だが、興味深いのはKN-06はロシアのS-300や中国のHQ-9地対空と同様、レーダーによって目標に誘導されるミサイルだ(写真下)ということ。

レーダーに映らないというステルス性能のきわめて高いF-35をどうやって狙うのだろうか・・・

また、米原子力空母を撃破した設定の潜水艦発射弾道ミサイルは米露中英仏など各国の場合、地上の動かない標的を狙うミサイルだ。それが海の上を動き回る航空母艦を狙えるのか・・・空母の場所をつかみ、弾道ミサイルを誘導するというアメリカやロシア、中国にもない兵器が北朝鮮にはあると主張しているのだろうか。
米露ですら実現していない、いわゆる軍事技術の常識からはかけ離れた兵器を持っているぞと言わんばかりの映像だ。

ただ、韓国の聯合ニュースによると、先週B-1B爆撃機とF-15C戦闘機が「今世紀に入って朝鮮半島・南北非武装地帯の最も北側を飛行した」時に北朝鮮側は特段の反応をみせず、韓国の情報機関は、北朝鮮は最大探知距離600kmのレーダーシステムを保有しているにもかかわらすB-1Bの動きを掌握できなかった可能性を指摘しているとのこと。
その理由については電力不足でレーダーが動いていなかった、あるいは国際空域なのでアクションを動かさなかったとの見方もある。
北朝鮮の今年の航空ショーが中止になったのは燃料節約のためとも言われており、アクションを動かさなかった理由もまたそこにあるのかもしれない。


(文責:松島 スタッフ:能勢・北原)

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