能勢伸之解説委員
北朝鮮の動きを実際に見張っているかどうかは別として、今、横田基地には北朝鮮の動きを監視できる大型無人偵察機「グローバルホーク」が4機、5月から展開しています。
24日に岡部さんがそのうちの一機、ブロック30を取材しました…大きいですよね?

軍事評論家・岡部いさく
はい、横幅が39.9m。旅客機くらいの大きさなんですが、無人で飛ぶ。変わった形でしょ?垂直尾翼にあるBBの文字はカリフォルニア州のビール空軍基地を表しているんですが…この機体の下にあるホッケースティックの先のようなL字型のものを見てください。

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胴体の下に5本、主翼の下にも2本と全部で7本あるんですが今まで見たことのないアンテナなんです。ジェレミー・フィールズ隊長にお聞きしたところ、センサー・パッケージだと…つまり何か電波を傍受するためのシステムの一部のアンテナだそうです。新しい装備ですね。
カメラで撮影、電波傍受ができて、合成開口レーダーで画像探知ができるなど様々なセンサーを持っているのがこのブロック30です。

今回はブロック30とブロック40が2機ずつ展開しています。イラストを描いてきたのでこれで説明します。

さらにブロック40が1機来て合計5機になるそうですが、ブロック30がカメラ、レーダーとか電波傍受の機体、そしてブロック40の方はAN/ZPY-2という最新鋭のレーダーを機体の真下に装備している。このレーダーは横向きに電波を出して地上や海上の目標を細かく見ていて、しかも移動目標を洗い出すことができるというもの。

だから例えばどこかの国の弾道ミサイルの移動式発射台(TEL)を見つけ出すこともできるということです。

機体そのものは無人機なので人は乗らないのですが、横田には今6人のパイロットが来ているそうです。ただし横田にいるパイロットがやることは離着陸だけ。

このグローバルホークは、何とマウスとキーボードで操作して離着陸させるそうなんですよ。ドローンとかラジコン飛行機みたいにレバーやボールを動かして操縦するんじゃなくてマウスとキーボードで「こう飛びなさい」と指示する。自動的に自分で場所を確認しながら飛んで行くから例えば有人機のパイロットではできないような霧の中や雨の中でも離着陸できるんですね。

そして離陸後、実際に偵察飛行する時のパイロットはアメリカ本土にいるんだそうです。このクジラのオデコのようなところに大きなパラボラアンテナが入っていてアメリカから衛星通信で操縦する。

前の方の写真を見てみましょう。

前方に白いラインが入っているところは円筒形になっていて、ここがグルンと回るとカメラが出てくる。普通の電子工学的カメラと赤外線カメラの両方が装備されていて夜間でも地上の様子がわかります。それから、その上にある黒い部分は電波が通る場所を意味するので様々な電波センサーがついているのでしょう。

一番先端にもレンズが確認できるんですが、地上で滑走する時に便利なようにということで、これは偵察用のカメラではないようです。
そしてこれが…

こちらに来ている第9偵察航空団 第69偵察航空群 第1遣隊のパッチです。ちゃんとこう、旭日をバックにホークが目を光らせているという、その名もサイレント・ハンターズ…沈黙の狩人です。



(文責:松島 スタッフ:能勢・北原)