小山ひかる:海上自衛隊はアメリカ海軍第3艦隊と巡航訓練、第7艦隊とマルチ・セイル演習を同時並行で実施したようです。

岡部いさく:そうなんですよ。これ、両方とも3月7日から10日までのスケジュールで行われたんですけれども…東シナ海では空母カールカール・ヴィンソンとそのグループの巡洋艦レイク・シャンプレン、そして駆逐艦ウェイン・E・メイヤー、そして日本の海上自衛隊から護衛艦さざなみ、さみだれで「巡航訓練」というのをやったんです。
まあ何か特別な戦術とか演習とかではなく、普通の訓練ということなんですけれども、注目すべきなのは第3艦隊がパートナーということなんです。第3艦隊の部隊と海上自衛隊の部隊が一緒に行動するというのは非常に珍しい。

そして一方では…これは場所がはっきりしないんですが西太平洋で「マルチ・セイル演習」というのをやった。
アメリカ側は駆逐艦バリー、フィッツジェラルド、スティザム、マスティン、マッキャンベルの5隻、日本からは、はたかぜ、いかづちが参加してこちらは、対空、対潜、対水上と非常に幅広い…アメリカの軍事サイトによると「ハイエンド・エクササイズ」というかなり高度な内容の演習だったそうです。
参加した船は、こちらは第7艦隊の指揮下なんですが、主催がアメリカ海軍の水上船および機雷船開発センターというところで、つまり駆逐艦とかフリゲートの開発を担当する部署がやっている演習なんです。

能勢解説委員:岡部さん、このマルチ・セイルに参加した船なんですが横須賀方面のイージス駆逐艦であるバリー、フィッツジェラルド、スティザムにマッキャンベル、マスティンと5隻も参加していて、しかも最初の3隻は弾道ミサイル防衛用でもあります。これはどう考えればいいんですか?

岡部:これは水上艦用訓練なんで特にBMD(弾道ミサイル防衛)要素は考えていないようです。日本の方もミサイル護衛艦のはたかぜ、これはイージス護衛艦ではない。第3艦隊と巡航訓練をやった方の、さざなみ、さみだれはどちらもイージス艦ではない。
海自のイージス艦が出ていないというのは、きっと他のところでよっぽど忙しかったのかという気もするんですが、注目はやはり、第3艦隊が来て海上自衛隊と一緒に訓練したということだと私は思います。
第3艦隊と第7艦隊が同時に行動するというシチュエーションでそれぞれ海上自衛隊が一緒に何かを行うということが、これから常態化するのかもしれません。
同時にできるところが、いわゆるサード・フリート・フォワードのすごいところですね。



(文責:松島 スタッフ:能勢・中西・北原)