岡山県と香川県、そして、岡山市の新年度当初予算案から注目の事業などについて23日から3日間、シリーズでお伝えします。23日は岡山県です。県政担当の新田記者に伝えてもらいます。

まずは予算の概要です。一般会計の総額で7598億円余りとなりました。新型コロナ関連費用などがふくらみ、3年連続の増額編成です。

一方で、その新型コロナの影響で税収が減り89億円の収支不足となる見通しで、県は貯金にあたる財政調整基金で対応します。

厳しい予算編成となっていますね。

伊原木知事は「例年以上に制約が多かったが、西日本豪雨からの復旧・復興や新型コロナの対応、そのほか県政の様々な課題について「あきらめない予算」と強調しました。その決意が事業にどう表れているのか。新規事業を通して見ていきます。

(ドラレコの映像高馬川)

「切れた、切れた!」

川から流れ出た濁流は、一気にまちを飲み込みました。2018年7月の西日本豪雨では、岡山県内10の河川の堤防、16ヵ所が決壊しました。

(新田俊介記者)

「西日本豪雨で堤防が決壊した高馬川ですが、この川の氾濫がどんな浸水被害をもたらすかという情報は提供されていませんでした。そこで県が2021年度から取り組むのが、こうした中小河川を対象にした水害リスク情報の提供です。」

岡山県が約6100万円を計上し、新たに立ち上げる「水害軽減対策加速事業」。その柱の1つが、西日本豪雨などを教訓に始める、高梁川水系の中小河川が氾濫した場合の浸水想定マップ作りです。

(岡山県河川課 黒原敏孝総括副参事)

「法で指定されていない川では浸水エリアを示せていなかったので、どこが浸水するのかを新たに皆様に示していきたい。」

2022年度までに89の河川でマップを完成させ、市町村のハザードマップ作りに役立ててもらったり県民の迅速な避難につなげるのが狙いです。マップは随時、県のホームページで公開する予定です。

(岡山県河川課 黒原敏孝総括塾参事)

「水害、災害は自分のことなんだという意識を今まで以上に高めてもらいたい。」

一方、新規事業には生活に身近なものも。新型コロナの影響で利用が落ち込んだ公共交通機関の支援を目的としたプレミアム付き乗車券の発行には約1億7200万円が計上されました。

県内に本社がある事業者の路線バスや路面電車で使え、4500円分使える乗車券の冊子を3000円で販売する方向で検討されています。

また、農業では県が2019年度新ブランドとして発表した「晴苺」のPR強化事業、デジタル化の関連では情報通信技術、ICTを使った授業の普及を目指しすべての県立学校に専門家を派遣する事業などに予算が確保されました。

(岡山県 伊原木隆太知事)

「我々自身も自分たちで元気を常に奮い起こしながらあきらめない、まだまだ何かちょっとでも振り分けたり、変えたりすることで良くできるんじゃないかという。それぞれの担当課の思いと工夫の結晶だと思っています。」

伊原木知事にとっては3期目の初めての予算編成ですから本来はもっと多くの予算を確保したかった事業も多かったでしょうね。

そうですね。ただ知事はこれまで小さな予算で事業を生み出して、効果を確かめながら大きくしていくという手法をとってきましたので、制約が多い今だからこそそのノウハウが生きるかもしれません。知事の手腕に注目です。

24日は、岡山市の新年度当初予算案についてお伝えします。