特集は、甘くて新鮮なイチゴの話題です。台風19号災害で被害を受けた長野市穂保の農園が復旧し、被災後初めてのイチゴ狩りを迎えています。新型コロナウイルスの影響が続くものの、ジェラート用など出荷にも力を入れています。

艶やかで真っ赤なイチゴ。

訪れた人:

「おいしいです。甘い!」

ここは、長野市穂保の「みのり農園」。先月中旬からイチゴ狩りがスタートしました。ハウス内は甘い香りが漂っています。

訪れた人:

「楽しい!(Qどんなところが楽しい?)イチゴいっぱい食べられる」

「すごく甘くておいしいです。粒も大きくて。やっぱりスーパーで買うものよりおいしいです。目標は100個で」

客の笑顔に、園主の山田裕司さんも一安心です。

みのり農園・山田裕司さん:

「イチゴの出来は、ほぼ例年通りです。例年より味が薄いかなという感じもしますが、お客さんは『おいしい』と言って食べてくれます。こちらのハウスにあるものは全て『章姫(あきひめ)』。酸味が薄く、甘みが感じられる。柔らかい果肉の品種」

私もイチゴ狩りを体験させてもらいました。

小宮山瑞季アナウンサー:

「甘い!すごくジューシーで酸味が控えめなので、とっても甘くておいしいです」

農業を志して脱サラした山田さん。農業関係の会社を経て4年前に独立しました。長野市富竹でハウス栽培を始め、2019年に長野市穂保にもハウスを建てました。

しかし、2019年10月の台風19号による千曲川の堤防決壊で、穂保は濁流にのみ込まれました。初めてイチゴ狩りを迎えるはずだった山田さんのハウス。高さ2メートルまで水がつき、30センチ以上の泥がたまっていました。

こちらは被災2カ月後の映像。山田さんは復旧の真っ最中でした。

みのり農園・山田裕司さん(2019年12月):

「本当にショックで、言葉も出ない状態で。本来であれば来月からイチゴ狩りが開始できたのですが、今季は回復できないだろうと思っていました」

その後、ボランティアや業者の力を借りて、被災から1年余りでようやく営業できるまでに復旧しました。真っ赤に実ったイチゴ。「復活」の証です。

みのり農園・山田裕司さん:

「当時を思い返し、あの状態を見てしまうとここまでの状態にできるとは思っていなかったので、すごく喜ばしく思っていて、まだ完全というわけにはいかないが、イチゴ狩りが始められるようになって良かった」

ただ、ピンチは災害だけではありませんでした。新型コロナウイルスの流行です。富竹のハウスも含め、イチゴ狩りは検温や消毒、換気などを徹底して行っていますが、人数や時間を制限しており、客足は少なめです。

みのり農園・山田裕司さん:

「県外からの団体客、旅行客の入りはまるっきりない状態。県内でも皆さん自粛しているので、例年の半分以下の入りになり大変」

予期せぬ台風と新型コロナのダブルパンチ。しかし、山田さんは前向きです。

この日、イチゴを運んだ先は、長野市上駒沢のジェラート店「ふるフル」。

みのり農園・山田裕司さん:

「うちのイチゴをジャムやジェラートにしてもらっています」

ショーケースには「みのり農園」の「紅ほっぺ」を使ったジェラートが並んでいました。

ふるフル・岡田晃治さん:

「甘みと酸味がちょうどよくて、アイスにしたりジャムにしたりするとさっぱり食べていただけるので、年齢層関係なく皆さんに満足いただいています。きょうも一番人気で、すごい早さで無くなっています」

みのり農園・山田裕司さん:

「なかなかそういう話を聞くことはないので、聞くことができてうれしい」

素材の半分はイチゴでできているという贅沢ジェラート。6月末までの限定商品です。

小宮山瑞季アナウンサー:

「甘さは控えめで、イチゴをそのままいただいているかのようなフレッシュ感があります。イチゴの素材のうまみが十分に引き出されています」

みのり農園のイチゴを100%使用したジャムも販売。パンに塗るだけではなく、紅茶に入れるのもお薦めだそうです。

ふるフル・岡田晃治さん:

「今年は新型コロナなので、本当は生で食べてもらいたいけど、なかなかそれができなかったものをアイスにして、いろんな方に食べてもらい、おいしいと思ってもらえればいい」

ピンチを乗り越え、気持ちも新たに栽培に取り組む山田さん。真っ赤なイチゴが再出発を祝うように実っています。

みのり農園・山田裕司さん:

「消費者の皆さんが、安心安全でおいしいと言って食べてくれるように、これからも目指して作っていきたい。人数の制限はかけさせていただいてますが、たくさんの方に来ていただいて、イチゴをたくさん食べてほしいです」

みのり農園のイチゴ狩りは、5月末までです。