岡部:
航空自衛隊とイギリス空軍初めての共同訓練「ガーディアンノース16」が行われている青森県の三沢基地に行ってきました。

飛来したのはタイフーンFGR4戦闘機。今回の訓練について三沢基地を訪れたイギリス空軍参謀長スティーブン・ヒリヤー大将は「これが日本とイギリス空軍の目に見える形である」と発言。そして杉山良行航空幕僚長も「イギリス空軍の技量は非常に高い、経験値も高い。これは航空自衛隊にとって有益な訓練である」ということを語っていました。

ヒリヤー大将が航空自衛隊のF-2戦闘機に乗って飛び立ち、もう一機のF-2戦闘機には杉山空幕長が乗って、この2機とならびにほかのF-2戦闘機2機そしてイギリス空軍のタイフーン戦闘機4機と、日英4機ずつの編隊で共同訓練を行いました。

ヒリヤー大将がタキシングして出ていく時に私がサム・アップしたらヒリヤー大将は手を振ってくれたんですよ。(写真下:空自のF-2戦闘機に乗りこんだヒリヤー大将)

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ヒリヤー大将を乗せて一緒に飛んで操縦桿を握ったのは第3飛行隊の隊長、そして実は杉山空幕長はF-2 の資格をお持ちなのですが、空幕長が現役だったころとずいぶん中身が進化していて驚いたとおっしゃっていました。

帰還する時には一機ずつ編隊をくずして大きく一周してかえってきます。今回が初めての訓練なのに、間隔ぴったりで旋回に入る。着陸も2機ならんでぴったり同時。

離陸の時は最初の2機は同時に、残った2機は1機ずつアフターバーナーをたいて急角度で上昇したのですが、夕方だったのでその炎が長く引くのが見られて印象的でした。(写真下:アフターバーナーをたいて離陸するタイフーン戦闘機)

能勢解説委員:
タイフーン戦闘機は着陸後、カナード(前翼)を急に傾けていますね・・・

岡部:
そう、着陸後のカナードは空気抵抗でスピードを落せる空力ブレーキの役割となります。訓練後ヒリヤー大将は「F-2はマルチロールな戦闘機で優れている」言っていました。タイフーンとは比較していませんでしたが…。

タイフーンは今まで4タイプ作られてきたんです。FGRというのはFighter /Grand attack/ Reconnaissance,つまり戦闘、地上攻撃、偵察。この3つの任務を果たせるという。FGR4になって初めてタイフーンはフルに能力を発揮するようになってきている。空中戦しかできなかったのが様々な改良によってできるようになった。
そのFGR4を今回持ってきたんですよ。

イギリス空軍が極東まで展開するというのは非常に珍しい。
既にイギリス海軍、アメリカ海軍、そして日本の海上自衛隊のそれぞれのトップが一緒にこれから協力していこうという共同文書を出しています。それからイギリス海軍の士官が第7艦隊にエンベットしている。キーンソード演習にはイギリスはオブザーバー参加しているんです。だからイギリスとの様々な防衛協力の中に今回の演習は位置しているわけです。

つまり北朝鮮や南シナ海の情勢に鑑み、イギリスも日本との防衛協力、極東とのコミットメントをかなり深めようとしていることが推測できます。


(文責:松島 スタッフ:能勢・中西・北原)