イノベーション2.0

全長110cm、重さ73キロのロボット「ugo(ユーゴー)」
スタートアップ企業のミラロボティクスが開発した家政婦ロボットだ。

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安宅キャスター:
みせてもらっていいですか?
おっ、すごい回り始めました。
今、2本の指で洗濯物を掴みました。
すごいですね、左右の手を交互につかって、 今洗濯機の中に衣類が入りました お利口さん! すごい。

2本のアームと2本の指で洗濯物を器用に扱い洗濯機のスイッチをオン!
もちろん、洗うだけでなく背を伸ばして洗濯物を干すことも
安宅キャスター:器用に干しますね。

さらに畳むことまでやってくれるのである。
まるで人間が入っているかのような器用な動きのロボットですが、どのようなからくりで動いているのか?

遠隔操作で世界のどこからでも操作OK

ミラロボティクス松井CEO :実は人が遠隔で操作しているんです
安宅キャスター:自動ではないと?
ミラロボティクス松井健CEO:はい。

手の動きに連動するモーションコントローラーを使って人が遠隔操作。
部屋の様子はugoに搭載されたカメラを通して確認していて、携帯の回線などを使えば世界のどこからでも操作ができるという。

AIを使った自動運転が当たり前となってきた今、あえて手動で操作しているのである。
一体なぜなのだろうか?

サービス開始は来年の5月で月額2万円から2万5000円を予定

ミラロボティクス松井健CEO :
家事、洗濯はすごく複雑な作業なので人がこのように遠隔で操作することできめ細やかなサービスが提供できる。

人によって家の間取りや洗濯物が変わる家事をAIによって自動で行うにはまだまだ技術的なハードルがある。
しかし、遠隔操作なら簡単にそのハードルをクリアできるのだ。

遠隔操作のメリットはそれだけではない。

安宅キャスター:
こぼれてるところに…。
すごいちゃんと拭いている。
人が操作しているから細かな作業までできるんですか。

また、遠隔操作拠点にオペレーターを集約し、必要な場所にロボットを派遣することできめ細かいサービスを複数の場所で行う効率的な運用が可能になる。

サービス開始は来年の5月月額2万円から2万5千円を予定しているというこの遠隔操作ロボット。

ミラロボティクス松井健CEO:
こういった家事代行サービスはニーズが増えていると思っている
特に地方に住んでいる高齢者の方はサービスを受けたいのに近くに家事代行サービスがなくて利用できないのがある、こういったロボットをおくと世界中でサービスを受けることができる

さらに、ugoを介してオペレーターがユーザーと会話することができるのである。
その特性を活かしugoが家庭教師をしたり、ユーザーがugoを通じて獣医にペットの相談をするなど新たな機能を搭載する予定だ。

遠隔操作ロボットの可能性はますます広がりそうだ。

番組コメンテターの松江英夫さん:
人とロボットの関係がよく話題になるが、この場合、サービスを “受ける側” ではなく、むしろ “する側” に可能性を感じる。
つまりロボットがある種の雇用を生み出すのではないか。
たとえば自宅で家事をやっても何も経済価値を生み出さないが、空いている時間に自分のスキルや経験を生かして、あのように遠隔操作で掃除なり洗濯を代行すると、それがサービスとなって、雇用、仕事につながっていく。
こういったロボットによって、人の仕事が生まれていく側面が可能性としてあると思う。

(Live News α 5月31日放送分)