財布の小銭が減るのは嬉しい

消費税が10%になった。
1円玉と5円玉でお財布が膨らむのがものすごく嫌いな僕としては、キリが良くなって小銭が減るのは嬉しい。
でも消費は落ち込むのだろうか。
前回の失敗を反省し、安倍首相は入念に対策を立てた。
今回はキャッシュレスで買い物すると最大5%のポイント還元、すなわち実質値引きがある。
ポイント還元できるお店を探すアプリを経産省が作ったと聞いて、スマホにダウンロードし増税初日を過ごすことにした。
軽減、還元、割引で増税前より安い

昨日は終日国会で仕事だった。
増税に伴い地下鉄はSuica払いで165円から168円に、タクシーは初乗りが410円から420円に値上がりしたが、僕は自転車通勤なので関係ない。
着いたらのどが渇いたのでアプリで探して2%の還元があるコンビニで水を買った。
定価100円で軽減税率適用なので、消費税率は8%のまま。
さらに2%還元なので106円。
増税前が108円なので2円安い。
しかも「D払い」(ドコモのスマホ決済)で払ったら増税に合わせたキャンペーン中で20%のボーナスポイントがつき、結局86円と、消費税どころか定価を大幅に割り込んだ。
さてお昼ごはんをどうするか。
アプリで探したが見当たらない。
実は院内には書店とコンビニ以外ポイント還元の店がない。
食堂や喫茶店などほとんど現金払いだ。
増税を決めた国会議員の職場なんだからもう少し何とかならないのか。
しょうがないのでポイント還元がない吉野家に行ってみた。
何と消費税分10%の割引サービスをやっている。
ここではPayPay(yahoo!のスマホ決済)で払ったら1.5%のボーナスポイント。
わずかだがここも定価割れだ。
その後は議員会館で安保の勉強会に行くため地下にあるタリーズでラテを買う。
ここもポイント還元なし。
テイクアウトで頼むと、軽減税率適用で、しかも値下げしておりこれまで370円だったのが367円だった。
ここはSuicaしか使えず、ボーナスポイントはなし。
結局昨日一日僕は消費増税のストレスを全く感じなかったが、それは政府の対策と言うよりは増税に合わせた民間企業のサービスによるものが大きい。

今回の増税分の使い道の1つである幼保無償化で、我が家では月2万1000円分の保育料の支出がなくなる。
つまり子供がいてスマホを普通に使う若い世帯(僕は若くないが)にとって今回は増税ショックをあまり感じないのではないか。
一方でキャッシュレスへの対応が難しいと予想される低年金の高齢者970万人には年間最大6万円が支給されるし、プレミアム商品券というのもある。
前回の増税では、高所得、中所得層の消費は落ち込んだものの回復も早かったが、低所得層の回復は遅かったという。
今回は比較的低所得層に手厚い対策を取っているので、消費の落ち込みは前回ほどではないだろう。
住宅や自動車などの「大物」も減税など対策を打ったため、駆け込み需要はあまりなかった。
評価するのはまだ早いかもしれないが、やはりこれくらいのことをしないと消費税というのは国民に受け入れられないのだろう。
次回は医療費割引クーポンを

安倍首相はこの後10年は上げないと言ってるが、それは無理だ。
むしろ今回のように軽減税率やポイント還元に公共サービスの値引きを組み合わせればいいのではないか。
今回は幼保無償化だったが次回はたとえば医療費自己負担割引クーポンを配るとか。
そういうことをすれば消費税はまだ上げる余地はある、と思った。
