2019年4月から改正出入国管理法が施行され、日本で働く外国人は今後ますます増加することが見込まれます。
人手不足に悩む日本企業にとって日本で働くことを希望する外国人の受け入れは、今やどの業種に限らず喫緊の課題といえるでしょう。
優秀な人材の獲得を巡って企業間で競争が見込まれるなか、日本企業はどういった点で外国人にアピールしていけばよいのでしょうか。

訪日・在日外国人向けに英字ウェブサイトを運営している株式会社ジープラスメディアでは、日本で就労経験をもつ外国人へのアンケート調査「日本で働く外国人に対する意識調査」を実施しました。

「日本のブラックな職場に驚いた」

アンケートの自由回答欄には、「日本のブラックな職場に驚いた」という声が多く寄せられています。
外国人は、日本の職場のどういった点を「ブラックだ」と感じたのでしょうか。今回は報告書には掲載しきれなかった体験談を反面教師としてご紹介します。
自社の就労環境に心当たりがある場合は、早急に改善して魅力ある職場づくりに取り組んでいきましょう!

40代 アメリカ人 教育関係:
毎日13時間働く日々に、疲れ果てたよ。

「日本企業で働いて驚いたこと」という自由回答欄で最も目立ったコメントは長時間労働に関するものでした。
「休みなしで15時間連続授業をしてくれと頼まれた」、「恐ろしく残業体質」など、会社に強要される場合や、自分の仕事が終わっても帰れない雰囲気があるとの意見が多数寄せられています。

残業代なしで夜10時にミーティング

20代 アメリカ人 法律関係:
残業代なしで夜の10時にミーティングのスケジュールを入れられたし、新年のお休みの時期に「ボランティア」として働くことを求められたりした。

こちらも驚きの悲鳴が多数あがった「サービス残業」についての声。日本人の労働者も近年未払残業代の請求を行うことが増えてきましたが、まだまだごく一部。多くの企業では残業代を払わずに労働者に過重な仕事を達成することを求める風潮が残っています。「企業は支払う給料よりも長い時間働くことを求めている」など、残業代なしで働くよう求められたという経験談が多数寄せられました。

奇跡を起こせると期待!?

20代 イギリス人 教育関係:
スタッフを増員することなく売上を増やすよう本部から要求されています。私たちが奇跡を起こせると期待しているのでしょうか。日本独特のものかは分かりませんが……。

これも日本の経営者やマネジャーが頻繁に労働者に求めがちな項目ですね。日本で管理職に就く多くの人たちは、部下の「ひらめき」や「根性」で現状の問題を打開することを求めがちです。本来は現状のリソースのみを活用して結果を出すべきは管理職自身なのですが。

休暇中の連絡先をまるで両親のように聞いてくる…

20代 アメリカ人 教育関係:
大雪が降った日に休校になった学校に駆り出されて、非効率な装備で5時間雪かきをさせられた。日本の盲目的な「我慢」の精神を目の当たりにした。


30代 イギリス人 教育関係:
宴会で仕事と態度がまったく違う。リラックスして正直なことは良いことだし、普段と違う積極的で友好的な態度には驚きましたが、私は酔いつぶれたくはないな……。


30代 スペイン人 IT:
バケーションで誰とどこに行くのか、休暇中の連絡先はどうすればよいか、まるで両親のように聞いてくる……。

最後は会社の体質というより、日本人の文化や性質への指摘のコメントを3つ紹介しました。
日本では、学校で、会社で、地域社会で、上記のような場面によく出くわします。「誰かのため」「コミュニケーションのため」「何かあったときのため」「心配だから」ともっともらしい理由で行われることが多いこの行為ですが、外国人から見れば非常識だと思われます。今後職場に外国人が増えてくる企業では、こんな状況で外国人社員を驚かせないためにも、日本人にリテラシー教育が必要かもしれませんね。

以上、アンケート調査に寄せられたエピソードのごく一部を紹介しました。日本人にとっては何気ない日常的な仕事風景でも外国人にとってみれば「信じられない」場面であることも。カルチャーギャップによる離職を防ぐためにも、さまざまな文化背景で育った人たちが心地よく仕事ができるよう配慮し、環境を整える必要があるといえるでしょう。